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ラブリーデイの弟フラジョレットが中山でデビュー!

  • 2015年12月21日(月) 18時00分


【栗東】
◆フラジョレット(牡、父クロフネ、母ポップコーンジャズ、栗東・池江泰寿厩舎)
今週のデビュー馬

 キングカメハメハ産駒の半兄ラブリーデイは今年になって覚醒。宝塚記念、天皇賞(秋)といったG1を制しており、今週の有馬記念でも有力馬の一頭になっている。ちなみに全兄は2頭いて、ビーチランデブーが中京芝2000mで新馬勝ち(その後はダート1800mで1勝)、シーサイドジャズが中山ダート1800mを勝ち上がっている。
 本馬は11月25日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩。12月17日はCWで新馬と併せて先行していたが遅れ。ラスト1F12.5秒なので、相手が走ったという見方もできるし、12月9日のCWでの併せ馬に比べると動けるようになってきた。初戦からというタイプではないかも知れないが、いずれにせよ、最終追い切りの動きは注目。12月26日(土)中山芝2000mでデビューする予定。

◆コイスルキセキ(牝、父キンシャサノキセキ、母マチカネホレルナヨ、栗東・西園正都厩舎)
 半兄オレニホレルナヨ(父サクラバクシンオー)は芝短距離で4勝を挙げているが、父がキンシャサノキセキなので、短距離に適性が高そうなイメージは変わっていない。
 本馬は12月3日のゲート試験に合格した後、坂路での追い切りを重ねており、12月16日のCWでは同厩舎の他3頭と実戦のような併せ馬になったが、直線では真っ先に抜けてゴール。6F82.5秒はもちろん、1F12.5秒は速く、騎乗していた田中克典調教助手も「この追い切りでもっと良くなってきそう」とコメント。この動きを見ていると、単なる短距離馬という印象でもないだけに、デビュー予定の12月26日(土)阪神芝1400mが楽しみ。なお鞍上は内田博幸騎手が予定されている。

◆ハイドロフォイル(牡、父クロフネ、母レースウィング、栗東・友道康夫厩舎)
 同厩舎で管理された半兄ポイマンドレース(父マヤノトップガン)や全兄グリッターウィングがいる血統。どちらもダート中距離で勝ち鞍を挙げているが、追い切りを見た印象では2頭ほどの重苦しさはない。
 12月17日はマーティンボロが先行して、それを追いかけるCWでの併せ馬だったが、道中の感じは楽。コーナーで急にペースが上がってからは対応するのに戸惑ったが、これは経験不足なだけで全く問題ない。むしろ引き離されずに食い下がったあたりに見どころがあったし、この追い切りが良い経験になったはず。デビュー戦は12月27日(日)阪神芝1800mが予定されているが、ダート血統だと軽視しない方がよいだろう。鞍上は藤岡康太騎手を予定している。

◆ベルクリア(牝、父ヴァーミリアン、母プレシャスライフ、栗東・吉田直弘厩舎)
 半姉シーブリーズライフ(父アドマイヤジャパン)は新潟芝1400mを新馬勝ちし、芝レースで計3勝を挙げている。近親にはウオッカの勝った2009年安田記念で3着したファリダット(父Kingmambo)がいる血統。
 本馬は11月27日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。12月16日はCWでカキナダ、キクノサージとの併せ馬を行っているが、内を回ったとはいえ、きっちり先着して、6F82.9秒をマーク。初めてのCW追い切りでこの時計を出せるのは潜在能力の高さを示すし、1F12.5秒の伸びも上々。12月26日(土)阪神ダート1800mのデビュー戦から楽しみ。鞍上はM.デムーロ騎手が予定されている。

【美浦】
◆アークアーセナル(牡、父ダイワメジャー、母ディスカバリングビューティー、美浦・国枝栄厩舎)
 2014年のセレクトセールに上場され、2000万円で落札された。伯母にGold Beauty(エクリプス賞最優秀スプリンター)、いとこにDayjur(欧州年度代表馬)がいる。当初は8月の札幌デビューを予定していたが、レースの直前にソエが出たために自重。じっくりと回復を待ち、立て直しを図った。「予定が延びたけど、再入厩後は順調。脚元の方も落ち着いている。ダイワメジャーの子で気持ちは前向き。距離的にはマイルぐらいがいいんじゃないかな」と国枝栄調教師。12月27日、中山の芝1600mを横山典弘騎手で予定している。

◆サトノキングダム(牡、父ディープインパクト、母ダリシア、美浦・国枝栄厩舎)
 5歳上の半兄Animal Kingdomはケンタッキーダービー、ドバイワールドCの勝ち馬。現3歳の半兄サトノメサイアは2勝している。これまで何度か入退厩を繰り返したが、じっくりと成長を待ち、ようやく態勢が整ってきた。「春に入厩した頃は体力不足だったし、その後も体質や蹄が弱かったから無理せずに待った。だいぶ良くなったし、今はウッドチップコースでも十分に動けている。距離にも融通が利きそうだし、いいモノはあると思う」と国枝栄調教師。12月27日、中山の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆イマジンザット(牡、父ディープインパクト、母シャンラン、美浦・斎藤誠厩舎)
 2013年のセレクトセールに上場され、6000万円で落札された。半兄にショウナンアルバ(共同通信杯)、半姉にショウナンタレント(フラワーC)がいる。11月18日に入厩して以来、ここまで順調に乗り込まれてきた。12月16日にはウッドチップコースで長めから追われ、軽快な動きを見せている。「血統的に少しヤンチャなところがあるけど、ひと追い毎に良くなっています。いいフットワークをしているし、ディープインパクト産駒らしさがありますね」と鈴木調教助手。12月27日、中山の芝1600mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。

◆マイティーゴールド(牡、父ゴールドアリュール、母マイティースルー、美浦・尾関知人厩舎)
 伯母にフラワーC2着のスルーレート、いとこに札幌2歳S3着(現2勝)のハイアーレートがいる。夏の札幌や秋の東京あたりで使い出すプランもあったが、大型馬だけに脚元の状態を慎重に確認しながら進められてきた。「仕切り直すことになったけど、脚元の状態は思っていた以上に早く回復しました。血統的にもダート馬らしい体つきで見るからにパワフル。毛色(栗毛)からも父のゴールドアリュールを彷彿させるし、ダート路線での活躍を期待しています」と尾関知人調教師。12月27日、中山のダート1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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