4歳ブルーイレヴン(父サッカーボーイ)が完全に復活した。左回りの前走の金鯱賞でタップダンスシチーをあと一歩まで追い詰める0.0秒差の2着。当時より楽な56キロで出走できたのだから、勝って当然ともいえるが、「先行残りの多いレースが続くので、いつもより前で競馬がしたかった」という吉田稔騎手の作戦に応え、先行して抜け出したのだから立派。着差以上に価値がある。
骨折休養や、右回りだとささって追えなくなるなどの死角が骨折後に生じ、ここまで伸び悩んでいたが、2歳12月のラジオたんぱ杯2歳Sで1番人気に支持されていた馬。クラシックは骨折のため不出走でも、ネオユニヴァース、ザッツザプレンティなどと少なくとも互角の支持を受けていた期待馬が、やっと復活したといえる。
同じサッカーボーイ産駒のナリタトップロードを送った門別の佐々木牧場が生産牧場になる。この秋は、サッカーボーイの代表産駒のヒシミラクルも復帰できるだろうし、また、母の父にサッカーボーイを持つツルマルボーイも、このブルーイレヴンと同じ天皇賞・秋路線を目指している。再びサッカーボーイの切れ味や、秘めるパワーが大きな注目を集めそうだ。
ロードフラッグも、一連の内容から左回りのスピードレースが最適。七夕賞では弱く見え非力な印象を与えたが、今回はプラス10キロ。好スタートから一旦下げ、うまく持ち味を引き出した好騎乗もあった。
マイネルソロモンも負けたとはいえ、上がり33.2秒は立派。体質の弱さが解消してマイルのG1路線に加わりたい。
6歳トーセンダンディは0.3秒差。まだ脚があった印象もあり、やっと復活なった今季は、新潟記念を目指すことになる。
ミッドタウンは折り合いを身につけたのは明るい材料だが、逆に迫力がなくなった印象もあり、今後の評価が極めて難しい。