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カレンブラックヒルと配合構成が似ているココアスエイト

  • 2016年02月17日(水) 12時00分
アルティマヒート(牝 栗東・平田修 父ステイゴールド、母リーサルヒート)
 母リーサルヒートはハリウッドオークス(米G2・AW8.5f)、サンタパウラS(米G3・AW6.5f)の勝ち馬で、レディーズシークレットS(米G1・AW8.5f)では女傑Zenyattaの2着と健闘した。母の父Unusual Heatは北欧の女傑Rossardの息子で、米G3で2着となった程度の競走馬だったが、種牡馬となると成功を収め、米古牡馬チャンピオンに輝いたAcclamation(米G1を6勝)をはじめ多くの活躍馬を送り出した。リーサルヒートの他には、ゴールデンドックエー(ラスヴァージネスS-米G1)が輸入されて繁殖牝馬となり、アルバートドック(15年京都新聞杯-GII・3着)を産んでいる。リーサルヒートの初子トータルヒート(父Street Cry)はOPクラスまで出世しており、2番子リーサルストライク(父スマートストライク)も勝ち上がった。母は非凡な資質を伝えているので、初のサンデー系となるステイゴールドを父に持つ本馬にも期待できそうだ。芝向きの中距離タイプ。

ココアスエイト(牝 栗東・矢作芳人 父ダイワメジャー、母レインデート)
 4分の3姉ミュゼリトルガール(父ディープインパクト)は3歳春にチューリップ賞(GIII)に出走して8着という成績を残した。2代母Missed the StormはテストS(米G1・ダ7f)、アスタリタS(米G2・ダ7f)の勝ち馬で、母レインデートは2代目にUnbridledとStorm Catを併せ持っている。ダイワメジャー産駒で、母方の2代目にUnbridledとStorm Catを併せ持っている、という配合構成は、父の代表産駒カレンブラックヒル(12年NHKマイルC-GIなど重賞5勝)と同じ。なおかつ、本馬は父とニックスの関係にあるBlushing Groomを持っているので配合的な完成度が高い。芝向きのマイラーだろう。

ジョンブリアン(牝 栗東・池江泰寿 父ステイゴールド、母シェンク)
 4分の3きょうだいにマルカシェンク(父サンデーサイレンス/05年デイリー杯2歳S-GII、08年関屋記念-GIII)、ザレマ(父ダンスインザダーク/09年京成杯オータムH-GIII)、ガリバルディ(父ディープインパクト/14年京都新聞杯-GII・3着)がいる良血。本馬が誕生したとき、父ステイゴールドは19歳、母シェンクは17歳という高齢だったが、血統的なポテンシャルが高いので注目したい。Mr.Prospectorを持つステイゴールド産駒は、牡馬はイマイチながら牝馬は重賞級の素質馬が誕生している。ノーザンテースト≒The Minstrel 4×4はゴールドシップと同じ。芝向きの中距離タイプだろう。

トコワカ(牝 栗東・野中賢二 父ディープインパクト、母ゴールドレリック)
 4代母Gold Riverは牝馬ながら凱旋門賞(仏G1)を制した女傑で、3代母Riviere D'orはサンタラリ賞(仏G1)など重賞を3勝した。2代母Gold Bust、母ゴールドレリックはこれといったレースを勝っていないが、代々付けている種牡馬は一流なので、一発大物を出せる素地はある。母方にKingmamboを持つディープインパクト産駒にはデニムアンドルビー、マリアライト、アンビシャスなどの重賞勝ち馬がいる。また、実績のあるLyphardクロスを持ち、Highclere 4×5という牝馬クロスも、このぐらいの遠さであればおもしろい。芝向きの中距離タイプ。

フォルテミニョン(牝 美浦・戸田博文 父ディープインパクト、母ディラローシェ)
 天皇賞・春を連覇したフェノーメノの4分の3妹。父がステイゴールドからディープインパクトに替わった。全姉マイスフォルテは結局デビューできず、本馬もこの時期に登録されたということは、仕上がりがやや遅れているのだろう。母ディラローシェは、その父デインヒルに含まれるRibotを4×4でクロスしたスタミナタイプ。このあたりから晩成型の資質を受け継いでいる。母方にデインヒルを持つディープインパクト産駒にはフィエロ、ミッキーアイル、エバーブロッサムなどがいる。オークスに間に合えばおもしろい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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