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急上昇中の4歳馬の勢い/欅S

  • 2016年05月27日(金) 18時00分


時計は楽に短縮可能

 金曜日の雨の影響は芝にはほとんど関係しないが、ダートは水分が残り時計の速いコンディションか。

 4歳の上がり馬エイシンバッケン(父ヨハネスブルグ)に期待する。3歳夏までは芝に出走して【1-0-1-5】という平凡な1勝馬だったが、3歳秋にダートに方向転換してから【3-1-1-1】。あっという間に500万下、1000万下、1600万条件を突破し、この半年間でオープンに出世してきた。

 ダート1400mは【2-0-0-0】。1分23秒4の1000万勝ちと、前回の1600万条件を1分23秒3(上がり35秒9)で、いきなりオープンで好走しているアンズチャンニットウスバルキタサンミカヅキなどと互角に戦えるかだが、前回の東京ダート1400mの鎌倉Sは、初コースながら中団の外から進出。最後の1ハロンを楽々と12秒4でまとめ、4馬身差の楽勝だった。適性あふれるダートに移って急上昇中の4歳馬の勢いに乗りたい。時計は楽に短縮可能だろう。

 父ヨハネスブルグは、同じヘネシー(その父ストームキャット)産駒として人気急上昇中の輸入種牡馬へニーヒューズほど広がりを示さず、ネロ、ホウライアキコ、タガノブルグあたりが代表産駒。成功とは評価されないまま帰国してしまったが、当初の2歳戦の早いうちだけが勝負、というほど早熟でもなく、代を経るごとに成長力を示しているストームキャット系らしく、ヨハネスブルグ産駒の中にも侮りがたい成長力を示す馬はいる。その代表格が、このエイシンバッケンや、ネロ…など。

 エイシンバッケンの母方に配されてきた種牡馬は、順にシンボリクリスエス、サンデーサイレンス、トウショウボーイ、近年よみがえりつつあるボールドルーラー系のジャシント(直仔)。巧みにスピード能力と、高いダート適性が連続して成功のベースになっているように思える。

 相手が一気に強化するので、2戦目の石川騎手。挑戦者らしくあまり置かれないように展開したい。相手は前出の3頭のほかでは、先行できるプロトコルと、時計勝負のダート向きヒラボクプリンスレッドファルクスを押えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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