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ガーネットS

  • 2005年01月10日(月) 13時08分
 初めてダート競馬に挑戦して期待通りに快勝した馬は、かなり衝撃的なレースをすることがある(クロフネ、ブルーコンコルド、ナリタハヤブサなど…)と、レース前に予測したが、メイショウボーラーの勝ちっぷりは文句なし。短距離のダートならG1級を思わせた。

 アグネスウイング、シャドウスケイプ、ヒカリジルコニアなど、JBCスプリント(G1)を制したマイネルセレクトに食い下がっているだけに、これを完封したメイショウボーラーは、マイネルセレクト級の能力を示したことになる。

 この時期の1分10秒2も文句なし。前半33秒2のラップを踏みながら、好位3番手に控えたメイショウボーラーは、引っ張り切りでなだめて進むほどだった。

 父タイキシャトルは最初はダートからスタートし、やがて芝のG1を勝ち続けたが、こちらは芝でトップクラスに押し上げたあと、初ダートで重賞勝ち。父とは逆パターンでこのあと大きく出世可能だろう。タイキシャトルの産駒は、父の後半のイメージが強烈すぎるため、芝のレースに出走するケースが多いが、デヴィルズバッグ系はディアブロなど、芝で走るのは不思議なほどのダート巧者の父系。タイキシャトルが異端だっただけで、タイキシャトル産駒はもっとダート戦に出走していいのかも知れない。

 2着エンゲルグレーセは最低人気。脚元の弱い馬でほとんど満足のいく状態で出走したことがなく、ここまで出世した馬だが、もう8歳。さらに初の1200m。この快走は納得でも手は出ない。

 実績上位のサミーミラクル、ヒカリジルコニア、アグネスウイングは、ちょっと物足りなかったが、1分11秒そこそこでは乗り切っているだけに、エンゲルグレーセの快走をほめるしかない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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