◆G2が多頭数で行われるのはなにより 移動柵設置とフルゲートが関係するが、2500mの別定G2の日経賞がフルゲート16頭立てで行われるのは、史上初のこと。今年も出走する
ゴールドアクターが勝った昨16年は9頭立てだった。今年は1月のAJCC(別定G2)も17頭立てだった。古馬の中〜長距離路線の層が厚くなったわけではないが、ドバイへ多くの馬が遠征しているにもかかわらず、G2が多頭数で行われるのはなによりだろう。
そのゴールドアクター(父スクリーンヒーロー)は、昨年はベースの56キロにG1勝ち(1年間)の2キロが加算されて58キロだったが、今年は57キロで出走できる。4歳
ディーマジェスティ(父ディープインパクト)も57キロだが、4歳牡馬の負担重量ベースは55なので、皐月賞制覇から1年経っていないからの2キロ増である。
小さな数字だが、比較の上でゴールドアクターは少し有利といえる。また、昨年は有馬記念連覇を目ざし大きく注目された1年間だったから、コンビの吉田隼人騎手、消極的ということはないが、多分に守りの騎乗と映ったレースもなくはなかった。
だが、今年はもう6歳。守りの姿勢になる立場ではない。攻めなければビッグレースを制したチャンピオンでなくなってしまう。少し気楽な立場にも戻っている。1番の好スタートから、好位で流れに乗りキタサンブラック(当時3歳)などを自力スパートで交わした15年の有馬記念を思わせるようなレースを期待していい。ポン駆けは仕上がりもう一歩で11番人気だった新馬戦を別に、【5-0-0-0】である。ビシッと追った本数も動きも昨年の日経賞以上と思える。
ぜひ、立ち直って欲しいのは4歳ディーマジェスティ。3歳時の昨年は体質の弱さや発熱などがあり、完調と思える状態での出走は少なかった。今回は3週連続好タイムで追い切られ、この馬とすれば上々の仕上がりは間違いない。コンビの蛯名騎手、エージェント関連もあったりするのかここまでスランプ状態で、今年に入り【5-13-13-111】。とても本来の蛯名騎手とは思えない成績にとどまっているが、ディーマジェスティとともに復活したい。
サウンズオブアース、前回G1を勝ったゴールドドリームが出走しているのにドバイに行っていないM.デムーロ騎手の
レインボーラインを含めた3つ巴の様相だが、怖いのは横山典弘騎手にチェンジしてきた
ナスノセイカンの本格化か。連穴が4歳の上がり馬
シャケトラ、
ジュンヴァルカン、転厩した
アドマイヤデウスまで。