◆戦法に自在性が増している ダート中距離には、このあと5月20日の京都に「平安S」1900mがあるが、6月28日のG1格「帝王賞(大井2000m)、1着賞金6000万」を展望する馬にとっては非常に重要な1戦。層の厚いJRAのダートオープン馬は高額の条件賞金を獲得していないと、希望馬が多いことが予想されるから、出走枠(7頭の予定)からはみ出す危険がある。
阪神のダート1800〜2000mに【4-1-0-2】の良績があること。有力馬の中では有利な別定「56キロ」の負担重量を考慮して、5歳
ミツバ(父カネヒキリ)から入りたい。
2012年から阪神に移ったばかりなので、まだたまたまかもしれないが、阪神コースのダート実績(1800m以上)はかなり重要であり、地元の関西馬でも阪神に連対実績がないと、はっきり不利な結果が出ている。
ミツバはオープンに昇格した直後の「シリウスS」2000mでは0秒4差の4着にとどまったが、強くなったのはそれから。東京ダート2100mの「ブラジルC」を2分08秒9の快時計で圧勝している。前半1000mを「59秒8」の厳しいペースで飛ばし、今回の距離に相当する1800m通過は1分49秒2だった。つづく阪神2000mの「ベテルギウスS」は一転、中位から差す形で完勝だった。戦法に自在性が増しているのである。
前回のG1格「川崎記念」では、ケイティブレイブと並んで2〜3番手追走が良くなかったか4着にとどまったが、初コースと、勝ちタイムが2分14秒6、自身の走破タイムが2分15秒5(同距離のブラジルCとの時計差6秒6)の川崎のダートが合わなかった印象があった。
ひと息いれて立て直し、ビシビシ追って仕上がりは絶好。強敵の1頭
グレンツェントは前回の東海Sから一気に3キロ増の58だけに(ここまでの最高負担重量は56)、十分に逆転できるはずである。
祖母ゴールデンジャック(父アフリート)は、94年のオークス2着馬。その全弟スターリングローズ(種牡馬)はかしわ記念などダート重賞6勝を含み14勝もしている。この牝系に東京大賞典など12勝もした不屈のチャンピオン=カネヒキリの組み合わせ。
本格化したいま、まだ上を目ざせるはずである。好気配の
モルトベーネ、快調教をこなした穴馬
タガノエスプレッソ本線。
アスカノロマン、グレンツェント、
ロンドンタウン、
モンドクラッセの4頭が押さえ。