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AJCC

  • 2005年01月24日(月) 12時48分
 5歳クラフトワーク(父ペンタイア)が、重賞3連勝を達成し、いよいよG1を展望する視界が開けた。今回は、インを突いた函館記念や中山金杯と異なり、最後は外に出して他馬をねじ伏せるように力強く伸びた。期待通りの能力全開だった。

 ただ、間隔が詰まっていたためか、ちょっとテンションが高く、やや落ち着きを欠いていた。また、道中は「内にもたれて…」横山典騎手、右回りは決して得意ではないところを見せている。それでも直線は外に出し力強く伸び、2分11秒4のレースレコードで圧勝だから文句なしなのだが、相手はエアシェイディ、8歳ユキノサンロイヤル級だけに、たちまちG1というほどの迫力はなかった、ともいえる。次はどこに出走するかが未定だが、真価を問われるのはこの次の一戦だろう。

 伏兵が引っ張り、好時計が記録されたように、紛れは生じず底力が問われた一戦。人気の一頭グラスポジションは流れに乗れず、見せ場を作れなかった。残念ながらOP特別級だろう。エアシェイディも、ユキノサンロイヤルとの叩き合いで、たまたま首の上げ下げで2着となったが、中身はあまり誉められたものではなく、AJCC・2着…というほどの迫力は感じさせなかった。まだまだ…という形で、レーティングは低い。

 平安Sのヒシアトラスは、インが開いたとはいえ、少しずつ力を付けとうとう重賞に手が届いたあたり、いかにもダート巧者の叩き上げ型らしかった。中野隆良厩舎にとって久々の重賞制覇になる。期待したピットファイターは、追い切り内容に?があったあたり、体調一歩だったろう。ジンクライシスも、結果は3着とはいえ、レース内容には見るべきところがなかった。ジャパンCダート3着だが、タイムパラドックスには完敗で、あの時のアドマイヤドン(2着)は明らかに、本来のアドマイヤドンではなかったろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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