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コウエイユキチャン・テイエムオジャッタ “九州代表”はどっち/吉田竜作マル秘週報

  • 2017年07月26日(水) 18時00分


◆JRAには一層の後援をしてもらいたい

 関西圏では梅雨も明け、すっかり盛夏。個人的には今週開幕の小倉開催で九州産馬限定の新馬戦が行われることで“夏”らしさを一層感じてしまう。

 昨年は九州産馬カシノマストが新馬(あえて混合戦に出走)勝ちから、フェニックス賞2着→ひまわり賞1着→小倉2歳S3着と大健闘。テイエムヒッタマゲも新馬勝ちから、フェニックス賞3着→ひまわり賞2着。小倉2歳Sでは14着惨敗を喫したものの、後に昇竜Sを制した。

 かつては「ひまわり賞と霧島賞(公営佐賀競馬で行われる3歳上1000万下の交流レース。九州産馬にとっては“天皇賞”に例えられるくらい権威がある)さえ勝てればいい」と言われていた九州産馬も、近年は一般馬相手に戦える馬が確実に増えている。

「欲を言えば、もう少し育成から手をかけられればいいんだけどね。素材としてはなかなかの馬が結構いるんだけど、九州産となると、夏の小倉開催(の九州産馬限定の新馬戦)を目標に、少々無理しても調教していくことになる。そうなると後が続かなくなるし、そのあたりがもったいないんだよね」とは九州産馬を抱える某キュウ舎スタッフの弁だ。

 生産馬のレベル自体は確実に上がっている。あとは育成施設の充実、さらには番組作りに柔軟性がもう少し出れば…。サラブレッドの多様性を確保し、発展を推し進める意味でも、JRAには一層の後援をしてもらいたいもの。例えば民間と提携して、宮崎の育成場を広く開放するなど、全体の底上げにつながる方向で動いてもらえないものか。

 一方で、馬主や調教師側は“足りない”部分は重々承知している。先に挙げたテイエムヒッタマゲは佐賀競馬場で育成することで、しっかりとした基礎をつくり上げた。そういう意味で今夏、注目してほしいのは山内キュウ舎。「早めに栗東の近くの育成場に連れてきて、調教をしてきたからね。今年は違うよ。なかなかいいかもしれん」と川江助手。その2歳馬の中には九州産馬のコウエイユキチャン(牡=父ストラヴィンスキー、母カノヤグッドラック)も含まれている。

 育成場を九州→本州と替えただけではなく、このコウエイユキチャンは5月下旬には栗東に入キュウ。時間をかけて、ここまで調教されてきた。一般馬に交じっての育成を十分に行ってきたとなれば、今年はこの馬が九州産の一等星になるかも。

 これを止めたい九州産の雄「テイエム」軍団ではテイエムオジャッタ(牡=父グラスワンダー、母テイエムオペレッタ・五十嵐)が筆頭格か。先週の坂路では4ハロン53.4-13.9秒をマーク。一般馬に遅れはしたが、馬場の荒れた時間帯でこれだけ動けば悪くない。

「速い追い切りは(13日の54.0-13.4秒に続いて)2本目。少しフラつくところはあったが、徐々に良くなっているよ。ゲートも遅くはないから」と五十嵐調教師。

 コウエイユキチャンVSテイエムオジャッタ。日曜(30日)の九州産馬限定芝1200メートル新馬戦は“九州代表”の座を争う2頭の走りに注目だ。

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