◆世代交代が進みはじめる時期でもある マイルチャンピオンシップの前哨戦にあたり、重賞になってからはまだ歴史は浅い。そう大きな条件変更はなく、ポイントのひとつは年齢別の成績か。
過去19回の年齢別の成績は、
▽3歳馬… 68頭【6-1-7-54】勝率.088 3着以内率.206
▽4歳馬… 48頭【4-5-6-33】 〃.083 〃 .313
▽5歳馬… 75頭【5-9-3-58】 〃.067 〃 .227
▽6歳上…117頭【4-4-3-106】 〃.034 〃 .094
とくに大きな隔たりはないが、一般に「もっとも充実する秋」と考えられている4歳馬の「3着以内率」がもっとも高い。ただ、もう10月も後半。しだいに世代交代が進みはじめる時期でもあり、勝率トップは若い3歳馬。ベテランになるほどに、勝率を中心に好走例が少なくなっている。
3歳馬には、15年の勝ち馬ダノンプラチナ、14年の勝ち馬ステファノス、12年の勝ち馬クラレントが代表するように、春はクラシック路線を歩んでいたが、秋は3000mの菊花賞ではなく、マイル〜中距離路線に進路を定めた勝ち馬が目立っている。
皐月賞は0秒0差の2着。日本ダービーを0秒5差の7着から、この路線に入ってきた
ペルシアンナイト(父ハービンジャー)から入りたい。ハービンジャーの産駒がマイル戦ベストという図式はないが、この馬のファミリーは祖母ニキーヤ(その父ヌレイエフ)から発展する一族。ゴールドアリュール、ゴールスキー、ニルヴァーナなどの代表馬は、マイル〜中距離タイプであり、ペルシアンナイトはアーリントンCを勝ち、シンザン記念3着など、1600m【2-0-1-0】。マイラーに近い成績を残し始めている。
快速系というタイプではないので、重馬場の巧拙はともかく、少しタイムを要する馬場コンディションは合っている。GIII勝ち馬なので1キロ増だが、それでも別定重量55キロ。有力な4歳以上馬より「2〜3キロ」軽い負担重量も有利だろう。
Mデムーロと【1-1-1-0】のペルシアンナイトの相手主力は、ふつうは
エアスピネル、
イスラボニータだが、魅力は絶好調
グランシルク(父ステイゴールド)。中山でのべストがマイル戦で、長い直線の東京では1400mに良績が多いが、渋った馬場はマイナスではないから、いまの状態なら東京でも大丈夫ではないかと思える。情けない感じになってきた
ロードクエストも、新潟2歳Sを思い起こすと渋馬場だけに怖いところがある。