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日経新春杯、4歳馬がクラシックのうっぷんを晴らすか

  • 2019年01月12日(土) 12時00分

運命は志のあるものを導く、その中に偶然はない


 厳寒のこの時期に出走してくる馬には、それなりの事情がある。日経新春杯は、その事情を探って狙える馬のタイプを考えるレースだ。京都外回りの2400米に照準を合わせてきたことも、もちろんポイントだし、ハンデもそうだが、それを承知で出てくるのだから、やはり、個々の事情に絞った方がいい。今だからこそ狙える馬とはどれか。
 
 日経新春杯は、昨年は4歳馬が出ていなかったが、総じて4歳馬がクラシックのうっぷんを晴らし、なんとか今後の活路を見い出そうと好走することの多いレースだ。とにかく4歳馬の取捨をまず決めるのがいいと、ずっと取り組んできた。

 ここ5年、昨年を除き、すべて4歳馬が勝っている。しかも、1番人気か2番人気での勝利で、只一頭4年前のアドマイヤデウスだけが、ダービー7着のあと骨折して全くの久々の実戦で6番人気での勝利だった。この馬は、2000米で3勝し、京都の芝は3戦していずれも3着以内と好走していた。この年の1番人気は、有馬記念11着ながら重賞で実績のあった5歳馬サトノノブレスだったが、58キロのトップHで11着に敗れている。今年はこのケースはない。

 4歳馬は、今年はいずれもダービーに出られなかったものばかり。京都新聞杯4着だったグローリーヴェイズは菊花賞5着。メイショウテッコンは京都新聞杯が5着で遅れをとり、菊花賞が14着からの巻き返しを狙っている。この2頭とも3000米ではスローペースに苦しんでいたから、2400米で流れが向けばという可能性があることは確かだ。

 この2頭の一角くずしを狙えるのが、アフリカンゴールドだ。2400米で一番強い競馬をしているし、気性のきつい面が少しは解消されてきたというから、父ステイゴールドもこのレースを勝っていたし、半兄にドバイWCを勝ったアフリカンストーリーがいる血統から、今後も含めて見ていきたい馬だ。

 この3頭の4歳馬に、父がこのレースの勝者だったという点から、ムイトオブリガードをつけ加えておく。この5歳馬は、父がルーラーシップ。その父がキングカメハメハだが、このキングカメハメハは、最近では一番多く日経新春杯の勝ち馬を出している。ルーラーシップがこれに続いても不思議はない。

 今だからこそ狙える馬のタイプはこれらの馬で、運命は志のあるものを導くで、その中に偶然はないと見ている。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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