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【20日(日)中山】初GIはすぐそこに― もっと新しい“三浦皇成”が見たい!

  • 2019年01月24日(木) 18時01分
哲三の眼

▲20日(日)中山最終で勝利、三浦皇成騎手の騎乗をピックアップ(撮影:下野雄規)


今回は当連載で初めてピックアップする三浦皇成騎手の騎乗。20日(日)の中山最終Rを冷静な状況判断から勝利した三浦騎手を称える一方で、川田将雅騎手が東海Sで見せた騎乗を例に、GI戦線で活躍するために必要な意識に着目。武豊騎手が保持していた新人年間最多勝記録を更新し、“スーパールーキー”と称された新人時代から早10年。哲三氏が三浦騎手の初GI獲りに期待を込め、もうワンランク上の騎手になるためのエールを送ります。(構成:赤見千尋)

“待つ人”よりも“作る人”に― 「形が整わなかった時に、さあどうする」


 今週注目したのは日曜日の中山最終レース、ダノングレースに騎乗した三浦(皇成)君の騎乗です。道中で折り合いをつけて脚を溜める競馬ができるかがポイントになる馬で、前走も同じ中山の1800mで1番人気で4着という結果でした。この時は絶好枠の3枠5番でしたが、スタートしてから外の馬が内に入らず前がぽっかりと開いてしまい、前に壁を作れない形になりました。

 今回は内隣にレッドベルローズという三浦君も騎乗したことのある先行馬がいて、騎乗しているのはマーフィー騎手。この馬の後ろに入れれば、しっかりしたペースで進んでくれるのではないかという安心感もあったのではないでしょうか。そういう勝ちパターンに持って行きやすい形を逃さず、冷静に対処して、きっちりと決められたことがファインプレーだと思います。

■1月20日 中山12R(7番:ダノングレース)

 レースの中で大事なことはいくつもありますが、自分のレースを進めて行く形というのもとても大事。その形をどうやって作るかが難しいところで、待っていて勝つ形になればベストだけれど、当然ながら待っていてもできない時の方が多いわけです。

 その中でも、自分で作り上げていく人と、じっくり動かずに待つ人がいて、どちらが正解というわけではないのですが、僕はないものは作って行くというスタイルで競馬に挑んでいたので、作って行くスタイルの騎乗が好きです。

 今週の競馬で言えば、東海Sで2着だったチュウワウィザードの川田(将雅)君。勝ったインティは強かったですが、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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