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昨年からの巻き返しを狙う有力馬たちに注目!2重賞の追い切りチェック!

  • 2019年01月30日(水) 18時00分

3歳馬は特に大きな成長が期待される大切な時期


 今週末の開催はもう2月。つい先日が年末年始のレースだったような気がするだけに、やっぱり競馬のサイクルは早いですね。そして、あと2週間もすれば、今年最初のJRAのG1であるフェブラリーSがあります。その頃には春のG1に出走予定の馬が始動したり、大きなレースへ向けて連動していきます。

 だからこそ大切なこの時期。特に3歳は1週間でガラッとその姿を変えてしまうこともありますし、それが楽しくて調教を見ることにワクワクする時期でもあります。きさらぎ賞もそうあって欲しいと思いますが、馬券的には客観的な調教データに該当した馬を本命にすると決めているレース。これを書いているのが、30日の追い切り前なので、果たしてデータ該当馬が出現するかどうか。まずはそれにソワソワしているところがあります。

【東京新聞杯/インディチャンプ】

 1週前追い切りは坂路でサンライズノヴァに遅れ。とはいっても、調教VTRを見た方なら、どちらの手応えが優勢だったかは簡単に判断できると思います。あの走りを見せた時点で動ける状態であることは明白でしたが、最終追い切りであらためて、ここに向けて万全であることを確認しました。

 4F50.3秒。自己ベストを大幅に更新する時計ですが、これはきっちり意図して出された数字。29日に音無秀孝調教師と話した時にきっとベストを更新するだろうと思いましたし、だからといって4F目が大きく失速することもありませんでした。追い切り本数自体も十分ですし、この相手にどこまでやれるか。師にとっても、楽しみしかないはずです。

インディチャンプ

最終追い切りで自己ベストを大幅に更新したインディチャンプ(1月29日撮影)


【東京新聞杯/ロジクライ】

 前走マイルCSが惨敗。京都マイルはシンザン記念で結果を残しているものの、マイラーズCと前走、古馬になってからは良績が出ていません。この馬としては、その京都を除くと、1週前追い切りで速い時計を出し、最終追い切りは終い重点。これで結果を出し続けているので、今回もそこが取捨選択のポイントになります。

 1週前追い切りは坂路4F50.7秒。この馬らしい時計を出し、最終追い切りは4F目最速にこそなっていませんが、3F目から12.3秒の持続ラップで動けています。追い切り本数も十分なだけに、この舞台で巻き返す可能性は十分だと思います。

ロジクライ

追い切り結果から今回巻き返す可能性が十分にあるロジクライ(1月29日撮影)


【東京新聞杯/ジャンダルム】

 デビュー前から追い切りでの動きが目立つタイプでした。それは一貫して変わっていないと思いますが、それでも1週前追い切りの動きは久しぶりにキレを感じる、俊敏さがあったように思います。

 最終追い切りは武豊騎手が跨りましたが、先週に続いて軽快な動きを見せてくれました。ただ、相手が動いたこともあり、1週前ほど驚くようなところがなかったというのも自分の正直な感想。そういった意味では判断が難しいところですが、調教から見て状態が悪いということはないと思います。

ジャンダルム

最終追い切りで軽快な動きを見せたジャンダルム


【きさらぎ賞/ヴァンドギャルド】

 冒頭に記した、きさらぎ賞の客観的な調教データ。これは最終追い切り場所が栗東坂路で4F目最速ラップを踏むというものでした。本馬は最終追いが栗坂ではありましたが、そのラップは3F目と4F目が12.4秒の持続ラップ。4F目最速ではないものの、そもそも出走メンバーで最終追いは栗坂がこの馬だけ。その時点で高く評価できます。

 そもそも1週前追い切りではCWで抜群の動き。併せ馬で遅れと表記されているかも知れませんが、前方を走っていたカントルとは大きな差がありましたし、最後も追いつこうという感じではありませんでした。時計自体は速かったですし、あの感じでレースを走ることができれば、結果はついてくるはずです。

ヴァンドギャルド

最終追い切りの内容から高く評価ができるヴァンドギャルド(1月29日撮影)


【きさらぎ賞/ダノンチェイサー】

 2ヶ月ぶりのレースになりますが、中間は最終追い切りを含めて、CWで3本の併せ馬を消化。そこに坂路での追い切りを併用しており、調教内容としては十分なものをこなしていると思います。

 だからこそ、最終追い切りではジャンダルム相手でも互角の動きができたように思います。先行していたとはいえ、最後まで手応えには余裕がありましたし、イメージとしては前走時よりも追い切りの動きにスピードを感じました。距離に関してはマイルから1800m、このあたりが最も高いパフォーマンスができるのかも知れません。

ダノンチェイサー

前走時よりも追い切りの動きにスピードを感じられたダノンチェイサー


◆次走要注意

・1/27 根岸S【サンライズノヴァ】(1人気8着)

 音無秀孝調教師はパサパサのダートが最大の敗因としていますが、もうひとつは最終追い切りの時計。終い重点ではなく、テンから飛ばしていって、終い止まってもいいから、4F51秒台になるような追い切りでないといけないと話していました。データ的にも4F51秒台の方が好走しているので、次走はそこに注目してみましょう。

[メモ登録用コメント] [フェブラリーS]最終追い切り栗東坂路で4F52秒以下なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳未勝利【コパノジョウオー】

 CWでの併せ馬は松山弘平騎手が跨り、前半落ち着いて、後半しっかり伸びるという理想的な動き。前走でジョッキーが手の内に入れた感もあり、今回は人気でも中心視したい状態です。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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