共同通信杯は歴史的な少頭数、いつも以上に真剣に向き合いたい
近年の共同通信杯は、4月の「皐月賞」と強力に結び着くことで知られる。その関係はつぎのようになる。
共同通信杯の最近7年間の連対馬から、皐月賞馬が4頭(日本ダービー馬も2頭)誕生している。みんな直行だった点も共通する。また、決してダメということはないが、2000年以降に限ると、共同通信杯を連対(1-2着)できずに皐月賞を(1-2着)した馬はいない。
今年は1978年(最少6頭)、1976年(6頭)に次ぐ、歴史的な少頭数7頭立て。こういうレースの馬券の買い方も評価も難しいが、いつも以上に真剣にレースに向き合いたい。つまらないレースではない可能性だってある。1978年、勝ったのはサクラショウリ(日本ダービー馬)、2着はファンタスト(皐月賞馬)であり、1976年はテンポイントが勝ち(皐月賞2着)、2着はクライムカイザー(日本ダービー馬)だった。また、7頭立ての1975年は、勝ったのはカブラヤオー(皐月賞、日本ダービー馬)、2着はテスコガビー(牝馬2冠馬)である。
「京都記念」のタフな芝コンディションは今週も同じだろう。母の父に昨年(重)の勝ち馬クリンチャーと同じくブライアンズタイムを持つタイムフライヤーを買いたい。
サンデーサイレンスのライバルとして、15年間(94〜08年)も総合種牡馬ランキング5位以内を続けたブライアンズタイムの、現在の評価は難しい。
後継種牡馬に恵まれず、母の父としても(ランキングは再三上位でも)、みんなの期待ほどは強い影響を与えていない。しかし、3冠馬ナリタブライアンを筆頭に、2冠馬サニーブライアン、ウオッカの父となったタニノギムレットなどを送ったクラシック血統らしく、春に急上昇する特徴は伝えている。
2歳12月にホープフルSを制し、皐月賞でも6番人気(1秒1差の10着)だったタイムフライヤーの不振は長いが、前走の中山金杯は強引に進出して0秒2差だけ。春が近づき復活の気配だった。今回の調教の動きはさらにいい。
父母両系ともに米国血脈が濃く、ましてリボーの影響を受けるブライアンズタイムの血は、平坦の直線を歓迎することは間違いない。京都芝【1-1-0-1】では、2歳時に萩S1800mを圧勝している。京都2歳S2000mもアタマ差の惜しい2着。スランプ状態で13番人気にとどまった菊花賞3000mでも、0秒6差の6着に突っ込み、ブラストワンピースとは0秒2差だった。