これまでの2戦は楽勝、歴史を覆す走りを
クラシックに向かう2〜3歳重賞は、ここまですべて距離2000m以下で行われてきたが、頂点の日本ダービー直前に行われるのが、「青葉賞2400m」と、次週の「京都新聞杯2200m」。
青葉賞は重賞になってここまでの25年間に、日本ダービーの「2着馬を6頭、3着馬を5頭」も送りながら、まだ本番を勝った馬はいない。一方、春に移動して過去19年の京都新聞杯からは、2000年アグネスフライト(この年は2000m)と、13年のキズナ。もうダービー馬が2頭も出現している。
青葉賞からもそろそろ…と期待されて何年も経つが、日本ダービーと直結するだろうか。16年のダービー馬マカヒキの全弟ウーリリと、青葉賞を4勝(その馬のダービーは、2,2、6,7着)の記録を持つ藤沢和雄厩舎のランフォザローゼスが挑戦する。ここはトライアル。必死の激走では本番につながらない。青葉賞組の日本ダービーとの関連は、楽に勝つような新星が出現してからのことになる。
青葉賞を2戦のキャリアで勝った馬はいる。ただし、前走1600mへの出走で勝った馬はいない。そんな記録を承知で、伏兵ピースワンパラディに期待したい。
1600mからの直行で、日本ダービー2400mの中身を上回るような内容のオークス快走馬は何頭も存在する。1600mのレースバランスは、2400mと似ていると考えられている。まして今年の青葉賞はスローの可能性が高い。
ピースワンパラディの父ジャングルポケットは、01年の日本ダービー馬。母の父は芝.ダートを問わず、香港Cを含めGIを6勝もしたミラクルホース=アグネスデジタル。
4代母はマイル以下を2勝の戦歴で挑戦したオークスを、名牝マックスビューティの少差3着し、秋には2400mのエリザベス女王杯(3歳牝馬限定)を快勝したタレンティドガール。この牝馬は、今回対戦するアルママの4代母でもある。
ここ2戦ともにギリギリ届いたのではなく、差してさらに加速したと映るほど楽だった。距離はこなせるだろう。前出の2頭のほか、カウディーリョ、サトノラディウス、先手を主張しそうなリオンリオンなど、手広くいきたい。