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ルージュバックの4分の3弟ポタジェ

  • 2019年06月05日(水) 12時00分
●アドマイヤミモザ(牝 栗東・友道康夫 父ハーツクライ、母キラモサ)

 母キラモサはニュージーランド産馬で、オーストラリアのクラウンオークス(豪G1・芝2500m)、ウェイクフルS(豪G2・芝2000m)の勝ち馬。母の父Alamosaは名種牡馬O'Reilly(ニュージーランドでリーディングサイアー4回)を父に持ち、現役時代はオーストラリアとニュージーランドの双方でG1を制した名マイラーだったが、産駒は2000m前後で活躍する中距離馬が目立つ。母方にMr.ProspectorとDanzigを併せ持つハーツクライ産駒には、ワンアンドオンリー(14年日本ダービー-GI)、ヌーヴォレコルト(14年オークス-GI)などの大物が出ており、完成が遅い傾向があるハーツクライ産駒にしては3歳春に頂点を目指せる配合パターンでもある。芝向きの中距離タイプ。

●エカテリンブルク(牡 栗東・友道康夫 父ブラックタイド、母ファイナルスコア)

 ひとつ上の姉ノーブルスコア(19年チューリップ賞-GII・3着)は父がディープインパクト。本馬はその全兄ブラックタイドを父に持つので、血統内容は100%同じ。母ファイナルスコアは現役時代にリディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)、伊オークス(G2・芝2200m)などを制した。母は本邦輸入繁殖牝馬チェリーコレクトの4分の3妹で、同馬はディープインパクトとの間に福島牝馬S(GIII)3着馬ダノングレースを産んだ。したがって、姉ノーブルスコアはダノングレースと8分の7同血であり、本馬とも血統構成がきわめて近い。昨年のセレクトセール1歳で1億4000万円(税抜)の値がついた高馬。芝中距離で高いパフォーマンスが期待できる。

●カイザーライン(牡 栗東・藤原英昭 父エピファネイア、母アヴェンチュラ)

 母アヴェンチュラは秋華賞(GI)、クイーンS(GIII)の勝ち馬で、エリザベス女王杯(GI)は外国馬スノーフェアリーのクビ差2着。骨折により3歳春のクラシックを棒に振り、秋に復活したものの再度の骨折により引退を余儀なくされた。脚もとが無事ならばGIタイトルを上積みしていた可能性はきわめて高い。母の全姉にトールポピー(08年オークス-GI、07年阪神JF-GI)、全兄にフサイチホウオー(重賞3勝)がいる良血。2代母アドマイヤサンデーは阪神牝馬S(GII)2着。4代母Madeliaは仏1000ギニー(G1)、仏オークス(G1)を含めて4戦全勝の成績を残した。本馬は父が新種牡馬エピファネイアで、スペシャルウィーク≒アドマイヤサンデー3×2という大胆な配合。軽快なスピードが備わっていれば芝中距離でおもしろい。

●チャーミングアクト(牝 美浦・中舘英二 父ヴァンセンヌ、母アルーリングアクト)

 父ヴァンセンヌは東京新聞杯(GIII)の勝ち馬で、安田記念(GI)はモーリス相手にクビ差2着。その母フラワーパーク(最優秀短距離馬)が抱えるHyperion系血脈チャイナロックとAureoleは、ディープインパクト5代母Hypericumと相似な血で、この結びつきがハイレベルな能力の源泉だったと思われる。ディープインパクトの活躍馬にしては珍しくヨーロッパ血統が主体なので、種牡馬としては配合相手にアメリカ血統が欲しいタイプ。母アルーリングアクトは「エンドスウィープ×Fappiano」とアメリカ血統を掛け合わせており、Mr.Prospector 3×3というスピード豊かなクロスを持っている。理想に近い配合構成だ。芝向きのマイラーだろう。

●ポタジェ(牡 栗東・友道康夫 父ディープインパクト、母ジンジャーパンチ)

 牝馬ながら毎日王冠(GII)、オールカマー(GII)など4つの重賞を制したルージュバックの4分の3弟。母ジンジャーパンチはブリーダーズCディスタフ(米G1・ダ9f)をはじめG1を6勝、通算22戦12勝という成績を残し、米古牝馬チャンピオンに輝いた。本馬の父ディープインパクトはDeputy Minister系のフレンチデピュティ-クロフネのラインと好相性を示している。本馬の母の父Awesome AgainもDeputy Minister系だ。全兄ケイブルグラム、全姉エリティエールはそれぞれ3勝、2勝(2019年6月3日時点)と期待ほどの成績ではなかったが、本馬は2018年のセレクトセール1歳で1億9000万円(税抜)の値がついた。全兄ケイブルグラムは母のパワーが強めに出たようでダート長距離で3勝を挙げ、気性的にも難しいところがあった。本馬は兄ほど大きくないのでディープインパクト産駒らしいシャープさが期待でき、気性も良さそうとのこと。芝中距離で活躍できるだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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