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ほぼパーフェクトな追い切りを見せた1頭とは!?ユニコーンSの追い切りをチェック!

  • 2019年06月12日(水) 18時00分

東京ダートは雨の影響がカギとなる!


 今週もGIはお休みということで、重賞は函館競馬場と東京競馬場。開幕週の函館芝がどんな状態なのか、雨の影響をどこまで受けるのか東京ダート、ということで、やはり今週も勝ち馬を予想する際にその舞台がどんな状況になるかを予想することが先決になりそうです。

 さて、週末は東京競馬場でのお仕事が続いていますが、その関係でパドックを観ることが多くなりました。この時季だけに、発汗している馬は多くいますが、やはりまだ今は発汗量の少ない方が好走しています。多汗だからといって軽視するのではなく、無汗を重視する、これがイイと思います。

【ユニコーンS/デュープロセス】

 これは個人的な見解ですが、2走前の昇竜Sが後方からのレースになったことが幸いした形で距離延長に対応した前走だと考えています。やはりスピード一辺倒で押し切るレースよりも、後ろから差す競馬をすることがいかに重要であるかを示したようなレースだと思います。

 この経験により、今回も同じレースをすればよいだけ。1週前追い切りのCWでは気負ったようなところもありませんでした。その動きを見て、ほぼこの馬の本命に決めていましたが、最終追い切りが坂路4F58.6秒という内容。4F目最速ラップは当然として、この全体時計が遅くなった点についてどう判断すべきなのか。これはウマい馬券の印を決めるまでに解決しようと思います。

デュープロセス

最終追い切りが不安も、連勝の勢いは重賞制覇まで届くのか(6月11日撮影)


【ユニコーンS/ワイドファラオ】

 芝で結果が出ていたこともあり、ダート転戦が今となりましたが、もともとその適性の高さを感じていたという話。スタート地点が芝の東京ダート1600mなら、その初戦として最適であることは間違いないでしょう。

 ここ2走が1週前CW、最終追い坂路というパターンだっただけに、そうなるものと思っていたら、今回は2週続けてCWというパターン。1週前追い切りは右回りが少し走りにくいのかなと思うような感じでしたが、最終追いではそれが改善されたような走り。手応え良く併せ馬では先着しましたし、あとは本当にダート適性があるかどうかというところです。

ワイドファラオ

ダート適性を高く評価しての転戦、ニュージーランドTに続く重賞2勝目となるか(写真奥)


【ユニコーンS/ノーヴァレンダ】

 主観的な話になってしまいますが、前走時は明らかに2歳時とは違う追い切りの動きで、5着という結果も仕方ないところかなというのが個人的な感想。それに比べると、普通キャンターの時点から前走とは動きが違ってきた、これも主観的ですが、その実感はあります。

 判断難しいのが最終追い切り。CWでしっかり時計を出す形となりましたが、道中の走りはこの馬らしい推進力を見せる内容。ただ、ゴール前ではアメリカンウェイクの手応えがよく見えすぎて、ひょっとしてまだ?と思ってしまいます。いやいや、6F81.1秒、1F11.5秒なら動きとしては十分。前走時よりはこの馬らしい走りを見せることができるはずです。

ノーヴァレンダ

前走より上積みが見込めそうなノーヴァレンダ(写真奥)


【ユニコーンS/ヴァニラアイス】

 ダートに転戦してから複勝率100%。芝ではメンバー最速上がりをマークできなかった馬が3走前にそれをマークしたように、ダート適性が高いことは間違いないでしょう。ただ、坂路では4F目が最速になるラップを踏めるので、脚をためて走ることは上手です。

 問題は今回の距離、しかも直線の長い東京競馬場でも同じような走りができるかどうか。ここは適性の問題なので、調教内容に関して触れておくと、1週前追い切りで坂路4F49.8秒ですし、最終追い切りは4F目最速ラップ。現状でほぼパーフェクトと思える調教内容だと思います。

ヴァニラアイス

ほぼパーフェクトな調教で挑むヴァニラアイス(6月11日撮影)


【ユニコーンS/ブルベアイリーデ】

 2走前から2週続けて坂路で2F25秒切りという追い切りを見せていましたが、前走も同じ形。東京競馬場への輸送があってもこれだけやれることを評価して、ウマい馬券では本命を打ちましたが、最後はちょっと伸び負け。でも初めてのマイル戦でここまでやれれば、十分といった感じもしました。

 今回は1週前追い切りで坂路2F23.9秒と驚きの脚力。最終追い切りでは4F目11.9秒で2F24.4秒。4F目11秒台はこの馬だけでしたから、これは高く評価すべき。netkeiba.comの単勝オッズではかなり人気がありませんが、前走のレース内容も込みでマイル2走目の上積みにも期待したいところです。

ブルベアイリーデ

マイル2走目で上積みに期待したいブルベアイリーデ(6月11日撮影)


◆次走要注意

・6/9 エプソムC【アンノートル】(7人6着)

 パドックでその姿を見た時にさすが勢いある近況といった感じ。二人引きでしたが、入れ込んでいるというよりも闘志が溢れる感じでした。それだけに超スローは応えたと思いますし、この一戦だけで重賞は通用しないと見限るのはどうかと思います。

[メモ登録用コメント] [芝]調教タイプが本数多い併用系統なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【キメラヴェリテ】
 先週新馬勝ちしたキズナ産駒。それに続きそうなのが本馬。最終追い切りは坂路でブレイキングドーンとの併せ馬でしたが、追いかけて突き放すという走りを披露。脚力はすでに重賞級です。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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