【テレビユー福島賞】渋馬場は避けられない開幕週、波乱は必至
快時計の勝負にはならない、結果を左右するのは…
夏の福島も、中京も、開幕週からいきなり馬場判断に悩むことになった。この時期だけに天気予報通りの降雨量とは限らない。馬場の排水設備が大きく進歩する近年、よほどの降雨量でないと芝が「重〜不良」発表になることはなく、開催初日だけに、それほど時計はかからない気もするが、さすがに渋馬場は避けられない。
開催初日のテレビユー福島は、スローになった2016年以外、近年はずっと「1分07秒台」の決着。昨年はコースレコードと0秒1差の1分07秒1(前後半32秒4ー34秒7)だったが、今年は時計の快時計の勝負ではない。波乱必至だろう。
人気薄で狙いたいのは、昨年のこのレース6着のブラッククローバー(父ジャングルポケット)。前半32秒4のHペースを3番手で追走し、この馬は「32秒7-34秒7」=1分07秒4だった。1分07秒台は3回目だが、これが自己最高であり、今回も対戦するパーリオミノル(突っ込んで3着)とは、わずか0秒1差だった。
水無月Sから中1週になる日程は同じ。軽めの調整も同じ。初の直線1000mになった3走前の駿風S(重馬場)を小差2着に追い上げているから、能力の陰りはなく、渋馬場に高い適性をもつ特徴も変わっていない。芝4勝の中に、重馬場1勝、稍重1勝が含まれる。父ジャングルポケット、母の父はタフなサクラバクシンオー、祖母の父は4戦3勝の英ダービー馬セクレト。渋馬場の方がいい。
調教駆するハーグリーブスは、2度の骨折休養を挟みながら6戦3勝。エンパイアメーカー産駒に快速の短距離馬はまずいない、そう思われて7番人気だった前回、出負けしながら強引にまくって芝1200mを勝ってみせた。
意外性にあふれるのは、母プレシャスライフがビリーヴとイトコ同士で、なおかつ不良馬場の安田記念をねじ伏せるように勝ったタイキシャトル産駒でもあるからか。今回も連続快走がありえる。
渋馬場を想定した伏兵狙いなので、3番手には芝1200mで4勝(うち3勝が小倉と福島)のトワイライトライフ(父ゴールドアリュール、母の父トワイニング)の評価を上げて3番手にしたい。