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【やまびこS】高速決着必至の3勝クラスなら、レコード更新も十分ありえる

  • 2019年07月12日(金) 18時00分

福島のダート1150mという珍しい条件での一戦


 福島のダート1150mは、他場にあるダート1200mとわずか50mしか違わないが、数字が示すように特殊といえばかなり特殊な距離。ふつうは下級条件に、多くて1日1鞍が組まれる程度。オープン、3勝クラス(旧1600万下)の番組に組まれたのは珍しく、おそらく初めてではないか。今年は夏の小倉にも3勝クラスにダート1000mのメインレース(8月17日のテレQ杯)が組まれている。クラス編成が変わり、つれてクラスの層もレベルも変化することへの対応なのだろう。

 ダート1150mのレコードは「1分06秒9(良)」。2006年の1000万特別(勝ち馬チアズヒカリ)によって記録されている。1200mに換算すると約「1分09秒8」に相当するタイム。今週も雨で締まったダート1150m。高速決着必至の3勝クラスなら、今回はレコード更新も十分にある。

 距離1200mは、ダート、芝を合わせ【3-7-3-0】。めったに崩れないバーニングペスカ(父パイロ)に期待する。ダート1200mの最高タイムは1分11秒1。これはちょっと物足りないが、前回は1000万条件を5馬身差の独走だった。翌週のオープン特別が0秒3だけ速い1分11秒3での大接戦だったから、4歳馬らしく大きく成長している。

 芝1200mの小倉の新馬戦を1分08秒7で勝ったスピード能力があり、流れに乗れる先行抜け出しタイプ。母の父は今年産駒が絶好調ダイワメジャー。祖母の父はDeputy Minister。その前はOur Native、さらにAck Ack…。ダートの時計勝負こそベストだろう。みんな強気に行く公算大の乱戦で、もまれる危険のある内枠を引かなかったのも幸運。

 相手強化の今回は、差す形を取るはずのヒザクリゲ(父ケイムホーム)が侮れない。

 父の代表産駒は先行型のインティ、16年の武蔵野Sを1分33秒8のレコードで逃げ切ったタガノトネールだが、短距離の乱戦だと差す脚を使える馬が快走する。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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