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【NZ遠征 小崎綾也騎手】3日間オーストラリアへ遠征 Dr.コパ氏の愛馬の新馬戦に騎乗 (無料公開)

  • 2020年02月28日(金) 18時01分
海外競馬通信

▲オーストラリアで、Dr.コパ氏の愛馬の新馬戦に騎乗


現在、ニュージーランドで武者修行中の小崎綾也騎手ですが、今回3日間のオーストラリアへ遠征を敢行しました。その目的は、Dr.コパ氏の愛馬の新馬戦に騎乗するため。同馬を管理する西谷泰宏調教師は現地の日本人調教師であり、騎手もされているそう。「良い刺激になった遠征でした」という貴重な3日間を、小崎騎手が振り返ります。

オーストラリア・ローンセストン競馬場
2月23日
レース名:Magic Millions 2yo classic 1200m
12頭立て4番枠、9着
Kippoui Hime号


他国の新馬戦の騎乗依頼をいただけるのは光栄


 Hello. ニュージーランドに遠征中の小崎綾也です。今回はニュージーランドのレースではなく、オーストラリアでのレースをお伝えしようと思います!

 僕は今、ニュージーランドに遠征しているのですが、今回騎乗したのはオーストラリア! オーストラリアの調教師さんから騎乗依頼をいただきました。

 騎乗依頼をいただいたのはKippoui Himeという2歳新馬です。この馬のオーナーは、僕自身もデビュー当初からお世話になっている小林祥晃オーナー(Dr.コパさん)です。

 オーナーの計らいで、今回デビュー戦を任せていただけることになりました。また、Kippoui Himeの調教師さんは西谷泰宏調教師。現地の日本人調教師であり調教師兼騎手もされている方です。(※現地ではYassy Nishitaniとしてご活躍されておられます)

 普通であればニュージーランドに遠征中の身である僕が、オーストラリアの新馬にテン乗りで乗せていただくことは簡単な事ではないはずなのですが、小林オーナーや西谷調教師から素晴らしい騎乗機会をいただけることになりました。ジョッキーとして他国の新馬戦の騎乗依頼をいただけるのは光栄な事ですし、関係者の方々にはとても感謝しています。

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▲現地で調教師兼騎手として活躍している西谷泰宏調教師


 レースが行われたのは2月23日の日曜日。僕はその前日にニュージーランドで騎乗していたので、そのレース後の夜、オーストラリアに移動しました。スケジュール的には忙しかったのですが、レース自体は現地時間の午後5時台に行われたので、コンディションを整える余裕もありました。

 レースが行われたオーストラリア・タスマニア地方にあるローンセストン競馬場は、G1レースこそないものの綺麗で凄く良い競馬場でした。

 コース形態が少し特殊で、ラスト600〜400mがフォルスストレート、その後のゴール前の直線が250m程度になっていて、綺麗な楕円形ではありません。特殊なコース形態なので自分自身でコースを確認するだけでなく、現地のジョッキーにコースを歩きながら教えていただきました。 

 現地のジョッキーは初めて会う人ばかりでしたが、シドニーに遠征していた時に一緒にレースに騎乗していたことのある当時の見習い騎手の人や、現在僕がニュージーランドでお世話になっている調教師さんの元でジョッキーをしていた人など、繋がりがあるジョッキーもいました。

 海外に行った先で感じるのは、どこかで馬の世界の人達は繋がっているという事です。その繋がりから話が広がったりする事も面白いです。

 騎乗したレースはMagic Millions 2yo classicという2歳のステークス。僕が騎乗したKippoui Himeはトライアルレースは経験があるものの新馬で、実質これがデビュー戦でした。

 ニュージーランドでも、初戦からリステッドレースなどのステークスレースに行くのも珍しい事ではなく、今回もこの馬以外にも何頭かいましたし、未勝利馬も出走していました。

 Kippoui Himeのことに関してはしっかり調教師さんとお話しすることもでき、不安なくレースに臨むことができました。若い牝馬らしい面が残っており、また新馬戦ということもあったので良い内容でレースをしてほしいとのことでした。

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▲日の丸をイメージしたDr.コパ氏の勝負服で、いざレースへ!


 4番枠からのスタートで他馬の隊列もよく、レースの組み立ては難しくなかったです。何より馬自身がデビュー戦なのにも関わらず、しっかりスタート後ハミを取って先行してくれたのが良かったです。結果は9着と振るわなかったですが、調教師さんも良い内容と言ってくださり、馬にとっては良い経験になったレースでした。

 僕はレースで騎乗するという最後のバトンをもらっただけですが、ここまで来るのに西谷調教師をはじめとした、関係者の方々がすごく手をかけてくださっていたのが伝わってきました。レース後に西谷調教師とゆっくりお話する機会もあり、西谷調教師の馬と向き合う姿勢や熱い気持ちも感じました。

 今回の遠征は僕にとっても良い経験になりましたし、ジョッキーとして今後も色々なところから騎乗機会をいただけるように、もっと成長したいと思いました。良い刺激になった遠征でした。

※西谷調教師は現地でYassy Nishitani(Yassy racing)として調教師兼騎手としてご活躍されています。また、クラウドファンディングを通じて仔馬から競走馬引退後まで、サラブレッドを一生応援できる「共有馬主オーナー」を募集するプロジェクトにも携わっておられます。今回の遠征でお会いし、馬に対する熱い気持ちを感じました。

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