先週、日曜の東京芝は軽めの馬場コンディション。

　スローペースで馬群が固まると末脚のスピードに優れた差し馬が走りやすい馬場。ある程度のペースで流れて馬群が縦に長くなると先行や内を通る馬が恵まれやすい馬場だった。

　メインレースのNHKマイルCは、レシステンシアが終始淀みないペースで逃げて2着。道中2番手で通過したラウダシオンが1着。3番手を通過していたタイセイビジョンも4着。3着のギルデッドミラーは内枠から先行し、3コーナーから4コーナーは最内を追走。トラックバイアスは「前有利」になった。

　そして今週からはBコース替わり。先週までの馬場傾向からも、雨が降らない限りは、昨年同時期に近いトラックバイアスになりそうだ。

　昨年、東京芝がBコース替わりになった5月11日、12日の間で1600mは3レース行われ、最初のコーナーを3番手以内で通過し3着内に好走したのは1頭のみ。3着内に好走した馬は全て上がり5位以内。直線でしっかりした脚を使うことが要求される馬場だった。

　メインレースのヴィクトリアマイルはトラックバイアス「内有利」と判定。道中はロスなく運んだ馬の中で、直線でも脚を使えるタイプが有利。

　昨年の勝ち馬ノームコアは昨年同様内枠を引けば、今年も走れる可能性は高い。近走は能力の衰えではなく、トラックバイアスの不利が大きかったからだ。


　前走の高松宮記念はトラックバイアス「前有利」。当日の中京は前日からの雨量が多く、芝は開催中徐々に回復していく状態。

　高松宮記念の頃には馬場も乾いていて、上級馬にとっては「標準」の馬場コンディションになっていた。

　さらに騎手は「先行すると止まる」意識が働いていたため、ペースも緩んだ。結果として前残りになり、後方からでは厳しい状況。距離の不利もあったが、展開も大きな不利だった。

　昨年のヴィクトリアマイルではレコード勝ちしていることからも分かる通り、軽い馬場コンディションが得意なタイプ。

　これまで、馬場コンディション「軽い〜稍軽い」と判定したレースには5回出走して3勝。負けた2戦に関しても着差はどちらも0.1秒。トラックバイアスを考慮すると、実質的には勝ちに等しい内容だった。

「軽い馬場」ながら3着に敗れた2018年フローラステークスはトラックバイアス「内有利・超差し有利」。道中は内を通っていた二桁位置取り馬が恵まれたレース。大外枠から先行する絶望的な状況ながら、3着。

　2019年愛知杯はトラックバイアス「前有利」。逃げた馬が3着に粘り、4番手通過の人気薄が勝利したレース。トップハンデを背負いながら、追い込んで2着。

　軽い馬場では底を見せていない上、近走はトラックバイアスの不利。今年も引き続き狙いたい馬である。

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