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ホッカイドウ競馬2歳重賞第一弾「第45回栄冠賞」

  • 2020年07月01日(水) 18時00分

好条件の中、心強い売り上げを記録した


 昨夜、門別競馬場で「第45回栄冠賞」が行なわれた。全国に先駆けて2歳戦がスタートするホッカイドウ競馬で、2歳重賞の第一弾に位置付けられているのがこの栄冠賞である。

 この日の門別は、終始霧雨が降り、長時間外にいると少し肌寒くなるような空模様であった。ただ、気温は20度近くもあり、湿度は高い。日高地方は6月後半になってから、ずっと曇りと雨を繰り返しており、馬場も水分を含んでいて「重」の発表である。

 13頭がエントリーしてきた。2歳馬なので、いずれもキャリア2〜3戦で、うち5頭は前走にデビュー勝ちを収め、ここに駒を進めてきている。頭数も揃い、重馬場、キャリアの浅い2歳重賞とあって、どの馬にもチャンスがあるようにも思えた。

生産地便り

返し馬を行うサイダイゲンカイ


 1着賞金は400万円。距離1200m。2015年から昨年までの5年間、1着賞金は300万円で推移していたが、売り上げ好調により、今年は100万円増額された。

 午後8時40分。2コーナーポケットから各馬が一斉にスタートを切った。まず果敢にトンデコパ(落合玄太騎手)が先行し、サイダイゲンカイ(服部茂史騎手)、ハートプレイス(吉村智洋騎手=兵庫)、スティールグレート(桑村真明騎手)という順で向こう正面から3コーナーにさしかかる。トンデコパとサイダイゲンカイ、そしてハートプレイスの3頭がほぼ横並びの形で4コーナーを回るも、最内のトンデコパが直線に入った直後に徐々に脱落。サイダイゲンカイが先頭に立った。

 残り1ハロンでスティールグレート、さらに外からリーチ(井上俊彦騎手)が激しく追い込み、サイダイゲンカイに迫るもわずか届かずで、サイダイゲンカイが1番人気に応えて優勝した。2着スティールグレート、3着リーチ、4着ノットリグレット(岩橋勇二騎手)と1着〜4着馬が、きっちり図ったように2分の1馬身ずつの着差で入線した。勝ちタイムは1分13秒2。

生産地便り

スティールグレートはわずかに届かず、サイダイゲンカイが勝利した


 サイダイゲンカイは父ジョーカプチーノ、母ガーデンスタイル、母の父デヒアという血統の牡2歳芦毛馬。服部茂史騎手が騎乗。田中淳司厩舎の管理馬で馬主は山口裕介氏。生産は、新ひだか町・木村秀則氏。本年5月5日にスーパーフレッシュチャレンジ競走(1着賞金250万円)でデビューしレコード勝ちを収めた後、6月4日のウイナーズチャレンジ競走では1番人気ながらアタマ差の2着と惜敗したが、今回は見事に人気に応えての優勝であった。

生産地便り

引き上げてくるサイダイゲンカイ


生産地便り

口取りの様子


「何とかしのいでくれました。前回の負けがあったので、調教も動いてましたし、積極的に乗りました。4コーナーで仕掛けて行ったのですが後続に脚を使わせたいと思って。この馬は操縦性も良くて素直でゲートもうまく出てくれるんで、後はしっかりと成長してくれることだけを願っています。距離が延びても大丈夫だと思います」と服部茂史騎手。

生産地便り

勝利した服部茂史騎手


 また田中淳司調教師は「本当、最高に嬉しい気持ちです。前回のレースが騎手もやや過信し過ぎた部分があったので、今回は馬の力を信じて乗ってこいと指示しました。このレースはペースが速くなりがちで、3コーナーあたりから手が動いていたので最後持たないのではとも心配しましたが、馬の力で勝たせて頂きました。ムキになる馬ではないし、ガァーッと行く馬ではないので、ある程度までは距離が持つと思います」とコメント。これでサイダイゲンカイは函館2歳ステークス出走の権利を得たことになるが、間隔が短いので函館には向かわず、札幌の交流レースに照準を合わせるとのこと。

 なお、昨日の門別は、売り上げが10億4847万円余に達し、昨年の栄冠賞当日(2019年6月27日)と比較すると、実に2倍以上の数字を記録した。昨年は日中が浦和、そして夜に大井と南関がダブル開催を実施していたので、門別は4億7483万円余にとどまったが、今年は裏開催が浦和のみで、ナイターは門別独占だったことが大きく売り上げを伸ばした要因であろうか。

 それにしても、ちょっと好条件が揃えばこれだけ売れる、というのは本当に心強い。

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岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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