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【CBC賞/ラジオNIKKEI賞】結果は違えど…それぞれの将来に繋がる大事なレース

  • 2020年07月09日(木) 18時00分
哲三の眼

斎藤新騎手の気持ちのこもったガッツポーズ!(提供:デイリースポーツ)


先週は重賞が2つ行われました。CBC賞を制したのはラブカンプーと斎藤新騎手。人馬共に重賞初制覇となりました。そしてラジオNIKKEI賞を制したのはバビット。こちらは団野大成騎手が騎乗予定でしたが、急遽の乗り替わりとなり、ベテラン・内田博幸騎手が勝利へと導きました。2年目で同期の斎藤新騎手と団野大成騎手。今回結果は違いましたが、どちらも今後のステップアップのための大事なレースになると語る哲三氏。今回は、CBC賞とラジオNIKKEI賞をそれぞれ振り返ります。

(構成:赤見千尋)

CBC賞&ラジオNIKKEI賞 内容のまったく違う逃げ切り勝ち!


 日曜日のメインレースは東西逃げ切り勝ちという結果でしたが、それぞれにまったく違う特徴を感じたので振り返っていきたいと思います。まずは阪神のCBC賞。13番人気だったラブカンプーが逃げてそのまま粘り込みました。まず勝ったことにびっくりで、人馬共に嬉しい初重賞制覇でしたね。

 好走の要因としては、51kgという軽ハンデや馬場状態ということもあったと思いますが、まずはスタートを決めたことがファインプレーだったなと。好スタートを決めたラブカンプーに対して、ハナ争いをするであろうと思っていたライバルの馬は出負けしました。こういう部分が僕のいう『運』で、好スタートを決めなければ掴めない『運』だったと思います。そして、この斎藤君のファインプレーを引き出したのは、馬自身の経験だったのではないかと。

 もともとスタートの速い馬ではあるけれど、近走は行き切れないレースが続いていました。例えば高松宮記念ではモズスーパーフレアが逃げたように、スタートが決まっているのに他に速い馬がいて先行出来ないという場面が多く、馬自身も悩んだ時期があったのではないか?と感じています。

 前走の韋駄天ステークスでは藤田菜七子騎手とのコンビで先行して、「もしかして?」と思わせる場面があり、復調して来ているとは感じていましたが、それでもまさか勝ち切るとまでは思っていませんでした。

 これまでラブカンプーが経験してきたことに、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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