【クイーンS予想】3歳馬不在の牝馬重賞 狙いは充実の4歳馬
初条件も血統背景や展開が後押し
今年は、先週のアイビスサマーダッシュにも3歳馬がいなかったが、この牝馬重賞にも珍しく3歳馬の出走がない(夏の3歳以上のGIIIになって2度目)。
出走数は少なくとも、秋のビッグレースを展望する3歳馬の好走例は多かった。夏のローカル重賞ながら、牝馬戦らしく世代交代は早く、上昇の望める若いグループ断然有利がここまでの大きな特徴であり、3歳馬不在なら、特に勝ち馬の狙いは4歳馬か。また、3歳以上になって20年、「3歳、あるいは4歳馬が連対」しなかった年は2回しかない。
▽3歳馬…43頭【5-3-4-31】勝率.116 3着以内率.279
▽4歳馬…78頭【9-6-5-58】 勝率.115 3着以内率.256
▽5歳馬…93頭【3-11-10-69】勝率.032 3着以内率.258
▽6歳上…40頭【3-0-1-36】勝率.075 3着以内率.100
人気の4歳フェアリーポルカ(父ルーラーシップ)は洋芝の札幌は初コースになる。確かに死角のひとつだが、母フェアリーダンスの姉トゥザヴィクトリー(4分の3同血)の初重賞制覇は、札幌に移って初年度2000年のクイーンSだった。
その産駒で、フェアリーポルカとイトコになるトーセンビクトリーは、札幌芝1800mの新馬を同タイム微差3着が出発で、2017年のクイーンSを6番人気でアエロリットの2着している。
さらに、同じくイトコになる牝馬ジュモーの産駒プロフェットは札幌2歳S2着、クラージュゲリエは3着。このファミリーの札幌芝適性は高い。
フェアリーポルカは、大雪で画像でも判別不明の不良の中山牝馬Sを抜け出し、時計勝負の福島牝馬Sも馬群を割って快勝している。タフなコンディション歓迎のルーラーシップ産駒でもあり、札幌コースに対する不安はない。初の56キロも他馬よりわずか1キロ重いだけ。充実中の500キロ近い馬体には響かないだろう。
モルフェオルフェ、タガノアスワド、ナルハヤ、コントラチェック(4勝はすべて単騎逃げ)など、逃げ=先行タイプが多く、どの馬が行く形になっても緩いペースにはならず、差しタイプのフェアリーポルカに展開の不利はない。
相手妙味も4歳馬。有力馬だけでなく、伏兵にも手を伸ばしたい。ともに初コースだが、平坦で大きく変わりそうなシャドウディーヴァ、同様に上昇の勢いに乗るサムシングジャストを加えておきたい。