あの馬は長い不振から抜け出せるか
ウマい馬券での調教予想の根幹となっている「調教適性」。各コースにおける最適な調教内容は様々あり、開催ごとに微妙に変化を見せます。これを隔月発売だった「競馬王」で紹介していましたが、秋のリニューアルに伴い、そのコーナーがなくなりました。
とはいえ、開催が始まる前には各コースの調教適性を調べるというのが、私のルーティンワークでもありますから、これについては自分のブログで掲載しようかと思います。また、9月に発売される「日刊スポーツ秋競馬特集号」にもいくつかのコースが掲載されますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。
さて、今週はキーンランドCと新潟2歳S。それにしても、2歳Sの登録頭数が11頭と少なめ。しかも人気上位が予想される馬は栗東所属馬ばかりと、なんだか偏りを感じずにはいられません。まあ、4年連続して栗東所属の優勝ならそれが人気するのも当然かも知れませんが、個人的には新潟競馬場経験組を評価したいと思っています。
今週も映像提供の関係から、上位人気に推されるであろう馬は重賞捜査網の方で取り上げていますので、そちらも合わせてご利用いただければと思います。
【キーンランドC/イベリス】
スプリンターズS以後の不振もあり、春シーズンは全休して、リフレッシュ初戦となったのがアイビスSD。結果は7着でしたが、決して悪い内容ではなく、だからこそ前走の3着に繋がってきたような気がします。
そこからの中1週。札幌競馬場に滞在して、最終追い切りは前走と同じ芝馬場でしたが、併せ馬というのも同じ状況です。時計的には前走よりも遅くなりましたが、内からしっかりと抜けることができた動きは復調しているからこそでしょう。ただ、ブリンカーを着用していることもあり、堂々と馬群を割ることができるようなタイプでないことは確かです。
【キーンランドC/エイティーンガール】
前走の道中はいつもよりも前へ位置。その分、伸び切れないままに終わったというのが個人的な印象ですが、これは前走時の最終追い切りでラスト1Fが最速ラップを踏んでいなかった点で、なんとなく推測できる動きでした。
今回は半マイル追いとなりましたが、4コーナーまでしっかりと我慢させる形。そこから追い出すと鋭く伸びており、前走時とは全く違うゴール前の動きになりました。ここはハイペースも期待できそうなメンバー構成ですし、じっくりと脚をためて、最後の直線で爆発させるようなレースができれば、シルクロードSのような末脚を使うことができるとイメージしています。
【キーンランドC/ヤマカツマーメイド】
重賞2着の実績があるとはいえ、前走はリステッド競走で6着。そのレースを勝ったカリオストロが先週の北九州記念で18着の惨敗ですから、netkeiba.comの予想オッズで上位に支持されているのはちょっと不思議な感じ。このあたりは51キロや札幌での実績が評価されているのでしょうか。
今回は3ヶ月ちょっとの休み明けになりますが、栗東での追い切りはなく、札幌競馬場での追い切りが2本のみ。最終追い切りはメイショウショウブとの併せ馬でしたが、道中の動きは決して悪くありません。ただ、追い出した時の反応や迫力といった部分ではいかにも久しぶりという感じでしたし、調教内容からは評価できません。
【新潟2歳S/ハヴァス】
馬体の写真なんかを見ると、胸前の筋肉量がすごくて、とても450キロ台の馬とは思えない迫力。素晴らしい馬体の持ち主だと思いますが、厩舎コメントにも出ているように、それをコントロールすることが難しい現状があるようです。
だからこそ、Eコースで時計になったり、坂路でテンからガツンと行きたがってしまって、最後に止まるという内容になってしまうのだと思います。この原稿を書いている時点でどのような最終追い切りを消化しているのか分かっていませんが、先週までの調教内容だと勝つか惨敗かという極端な結果になりそうな気がします。
【新潟2歳S/ブルーシンフォニー】
東京芝1600mを勝ち上がっての中9週。前走時の最終追い切りは南Wで3頭併せの外、チークピーシズを着用しているということもあって、馬群での競馬には難しいのかと思わせる走りでした。実際、レースのゴール前だけを見ると、追い切りと全く同じような動きでしたが道中はずっと馬群に囲まれる形。あれでやる気を失くさないのであれば、馬群が苦手というわけではありません。
今回の最終追い切りは南Wで前受け。オープン馬のゴールドギアを相手に最後まで楽な手応え。外からのプレッシャーを受けてもこれだけ動けるのなら、直線1頭になる状況を選択することもないだけに、今回はレースの幅を広げるような走りが期待できると思いますし、それが実行できれば、結果も出るかも知れません。
◆次走要注意
・8/22 2歳新馬【ダノンハーロック】(4人1着)
枠順もあって、ハナを切って行きましたが、向正面で捲られて番手。ただ、ペースが速くなったという意味ではこれがあったからこその持続力だったような気がします。レースラップは最後が止まっていますが、2着には5馬身差。後ろも止まるようなレースをすることがこの馬の長所を引き出すような気がします。
[メモ登録用コメント] [ダート中距離]最終追い切り併せ先着なら勝ち負け。
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