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【新潟記念・札幌2歳S・小倉2歳S予想】今週も3場で開催!好調を維持しているのはどの馬?

  • 2020年09月03日(木) 18時00分

先月重賞を勝ったあの馬の追い切りは?


 先週のウマい馬券。キーンランドCは4頭しか印を打たず、▲○△で決着。◎ダイアトニックがまさかの15着に終わりました。後悔しがちな結果ではありますが「本命と心中主義」なので、案外あっさりしています。もちろん、予想にそのまま乗っかって外してしまった方には申し訳ない気持ちで一杯ですが。

 ちなみに予想における心中主義は橋口弘次郎元調教師に教えてもらったこと。他にも「ゴールを過ぎてからの脚色を見なさい」など、今でもしっかりと『弘次郎イズム』を役立てて予想しています。

 札幌2歳Sに登録されているヴィゴーレは「新馬戦はゴールを過ぎてからの方が勢いがすごくて、全く止まらない感じでした」と松永幹夫調教師。だからこそ、前走の距離延長が合うという判断での北上だったようですが、レースVTRではそれを確認できないんですよね。これは今週の電話取材で教えていただいたことですが、トレセンにいるとレースが終わった翌週にこういった話ができて、それを役立てることもできるのですが。

 そう思うと、早く取材規制が解除されないかと気持ちが焦る時もあります。でも現状お忙しい中、各調教師にはご協力いただいていますし、その中でできる予想を全力でやっていきたいと思います。

【札幌2歳S/バスラットレオン】

 デビュー前の最終追い切りは芝馬場でしたが、非常にセンスのある動きを見せていました。レースで逃げる形になったのはイメージとは違っていましたが、勝負どころからゴールへ向かっての走りは追い切りと一緒。逃げ切りという形ではありましたが、速い上がりでまとめたことも含めて、価値のある勝利だったと評価しています。

 ただ、今回は中5週で2本の追い切り。うち1本は週末の15-15程度の内容で、実質は最終追い切り1本の調教といってよいでしょう。その最終追いもダート馬場で併せ馬で手応えに見劣る内容。ダートが合わないだけなのか、それとも中身が整っていないのか。判断の難しい部分でもありますが、ダートが合わないとすれば、最終週の荒れた、力の必要な芝への対応力もさほど高くないと思ってよいのかも知れません。

【新潟記念/アールスター】

 前走は3勝クラスの身でありながら、格上の重賞挑戦で勝利。内をうまく立ち回った感もありますが、それでも能力があるからこその勝利でしょう。1週前追い切りはCWで併せ馬に遅れるといった特徴のあるタイプで、前走もそれに該当していました。

 今回は中2週ということもあって、1週前追い切りはありません。坂路のみの追い切りで、最終追い切りは前走によく似ています。ただ、細かい点を指摘すると2勝クラスを勝った時も前走も最終追い後半2Fのラップが12秒台に対して、今回は3F目が13.1秒。ローテーションの違いがラップの違いになっている可能性はありますが、いい脚を長く使う必要がある新潟外回りの直線で強調できるラップではありません。

【新潟記念/アイスバブル】

 中2週の前走は坂路オンリーの調教内容でしたが、レース間隔があけば、基本的にはCWでの追い切りとなります。早春S1着時や昨年の目黒記念2着時(最終追いは坂路)もまさにそれ。ただ、今回気になるのは、併せ馬で遅れまくっている点ではないでしょうか。

 しかし、これがいつものパターン。CWでの追い切りに関しては遅れるのが基本。ですから、今回もそれに関しては全く問題ありません。最終追い切りでも前受けしながらも最後は手応え劣勢での遅れですから、この馬らしいなという感じ。よって、状態に関してはいつも通りだと思いますが、ただ、このスピードが足りないキャラクターが新潟記念に向いているのかどうか、それに尽きると思います。

【新潟記念/ウインガナドル】

 長らく自己条件を走っていただけに、ここにきての活躍が目立った印象ですが、3歳時に重賞2着の実績があり、新潟記念にも出走しています。この時が52キロで逃げて4着。その後は菊花賞にも出走していますが、勝ち鞍が東京2勝、新潟2勝ですから、典型的なサウスポーであることは間違いないでしょう。

 新潟芝1800mの関越Sから中4週。週中坂路、週末南Wでしっかりと追い切り本数を消化しています。最終追い切りは坂路で無駄のないまとまった動き。機敏さもありますし、暑さにやられているといったところもなさそうです。状態に関してはすこぶる順調なだけに、あとは逃げる脚質が今の新潟芝にマッチするかどうかでしょう。

【小倉2歳S/モントライゼ】

 前走は中3週という微妙な間隔もあって在厩調整となりましたが「その分、気が走りすぎてしまって」とは松永幹夫調教師。それゆえに「勝ってくれて、ホッとしました」ということで、その後はリフレッシュ放牧を挟みます。

 帰厩してからは順調そのもの。追い切りは最終追い切りも含めて3本ですから、ちょっと少なくなりましたが、1本ずつの負荷はしっかりとかけられています。最終追い切りでも力んだようなところはなく、4F目が一番速くなるラップを踏めており、力の入れ加減もちょうどいい感じ。前走はハナを切っていますが、これはスピードの違いで先頭に立っただけ。控えてレースもできるはずですし、今の小倉芝にフィットしたレースを見せてくれるはずです。

◆次走要注意

・8/30 新潟2歳S【シュヴァリエローズ】(4人5着)

 デビュー戦が流れに乗った位置からの差し切りに対して、今回はスタートが遅かった上、最初の完歩はかなり悪くなった芝を走らされていました(パトロール確認済)。これで流れに乗り損なったのは間違いないでしょうから、この5着で見限ってはいけません。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切り併せ先着なら勝ち負け。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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