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【セントウルS予想】激戦続きのサマースプリントシリーズ 最終戦を勝つのは

  • 2020年09月11日(金) 18時00分

例年とは様相の異なるメンバー構成


 セントウルSは前走でGIII、特にサマースプリントシリーズのレースを好走してきた馬が強いのだが、今年は前走GIIIの1着から3着馬が不在。一方で前走オープン特別・条件戦組はあまり結果が出ていないので、休み明けであってもGI組が有利になるかもしれない。

 人気が予想されるのも前走GI組の1頭、ダノンスマッシュだ。レース間隔が空いているし先に大きな目標のある馬だが、そもそもこの馬はステップレースに強くて本番に弱いタイプ。相手が軽くて前半の負荷も少なめのここは向いている。

 ミスターメロディも安田記念以来となる。春はドバイ中止で予定が狂ったうえでの安田記念参戦だったが、距離延長と斤量58キロという絶対値が最後は響いた。今年セントウルSが中京になっているのはこの馬にとってラッキーな条件。モノにしたい一戦だ。

 ビアンフェは若さを買われて上位人気の1頭となりそう。サマースプリントシリーズは年齢や性別のアローワンスと関係なく斤量の絶対値が小さい馬が好走する傾向にあり、その意味で3歳馬は確かに重要な存在。ただ今年の3歳馬が古馬オープンで奮わないことと、この馬がファルコンSで凡走している点は気になる。本来重視したい馬なのだが、人気になりすぎる点が気になる。

 シヴァージは函館スプリントS5着からの参戦になるが、今年のGIII組では前走着順の良いほうということになる。芝に転じてからは追い込みに近い差し馬になっているので展開待ちにはなるが、安定して差し脚を伸ばしているし軽視はできない。日曜は降水確率50%となっているが、この馬としては少し降ってくれたほうがよい。

 クリノガウディーはここ2戦2ケタ着順だが、中京との相性の良さは皆さんご存知の通り。勝ち切るところまでは微妙だが、3連複の場合ヒモ候補にはなる。

 ヒモ穴ということではトゥラヴェスーラあたりが気になる。前走は北九州記念6着だが、今年のGIII組では良いほうに入る。中京どころか左回りも初めてだが、それがマイナスになるとは限らない。人気馬だと初物要素は嫌だが、この馬程度の人気ならむしろポジティブにとらえてもよいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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