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【騎手の新馬戦回顧】「オルフェーヴルの一番の武器を受け継いだポールネイロン」――藤岡佑介騎手

  • 2020年09月18日(金) 18時01分
ノンフィクションファイル

▲8馬身差の圧勝劇をみせたオルフェ産駒のポールネイロン (写真提供:JRA)


9月12日(土)の中京でデビュー戦を飾ったポールネイロン(栗東・矢作芳人厩舎)。レース前の最終追い切りで感触をつかんだ藤岡佑介騎手は、スピードを持続させる競馬を選択します。

実際に直線ではどんどんと後ろを突き放し、終わってみれば8馬身差の圧勝。その大きな着差を鞍上としてどう捉えたのか? 父オルフェーヴルから受け継いだ最大の武器とは? 藤岡佑介騎手が証言します。

(取材・文=不破由紀子)


いいスタートが切れたら、スピードに乗せていこうと


──秋競馬が開幕して早2週。先週の新馬戦(9月12日・中京5R・芝1400m)では、また1頭、春に向けて楽しみな馬が登場しましたね。ポールネイロンとは最終追い切りがファーストコンタクトだったかと思いますが、まずはそのときの印象を教えてください。

藤岡佑 乗り味がすごくよくて、坂路で走り出した瞬間「ああ、いい馬だな」と思いました。あとは追ってどれくらい反応できるかなという感じだったのですが、追い出した際に少しモタれるような格好をして、手応えの割にはスッと反応してくれなくて。そこから最後にかけてグーっと伸びていくような走りでしたね。

──レース後の「追ってどうかと思っていた」というコメントは、そのあたりだったんですね。

藤岡佑 そうです。いい馬なので楽しみにはしていたんですが、正直、レース前はそこまで強気にはなれなかったです。

──レースでは主張してハナへ。逃げることは決めていたのでしょうか。

藤岡佑 いえ、決めてはいませんでした。新馬戦はどの馬もそうですが、練習でいくらゲートが速くても、本番となると馬も緊張しているので、実際にゲートが開くまでわかりませんからね。

 ただ、ある程度いいスタートが切れたら、スピードに乗せていこうとは思っていました。最初にお話ししたように、調教でスッと反応できないところがあったので、タメてタメてという競馬よりも、スピードを持続させるような競馬がいいかなと。

──実際にスピードの乗りはいかがでしたか?

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