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ガーネットS

  • 2006年01月09日(月) 12時50分
 7歳リミットレスビッドは、今回が初めてのダート1200mへの出走だったが、前半はムリに追っつけて先行せず(気合をつけるとかかり気味になる)、直線追い込む形で一気に抜け出した。芝の1200mでは5歳時にCBC賞を小差3着するなど、ベテランに近くなってから短距離戦で頭角を現してきた渋いタイプだが、初のダート重賞挑戦で答えを出したから立派。ダートでは未勝利戦1800mを勝ったのと、500万下の1700mで5着凡走があるだけ。

 そのため、そう高い支持を受けていたわけではないが、3歳以来のダート戦で、それも初めてのダート1200m出走で解消したのだから、考えられていた以上の適性があった。

 7歳馬ながら、まだキャリアは21戦。これは3回もの骨折休養があったためで、ダートの短距離重賞にも出走できるこれからは、まだまだ息の長い活躍が可能だろう。

 フサイチゼノン、アグネスゴールドの全弟。牝系にはタフな成長力もある。

 しぶとく2着に粘ったシルヴァーゼットは、前走の条件戦は前半34秒3の楽なペースに持ち込んでのダート1200m勝ちで、ここでは苦戦と見えたが、一転、前半33秒4の厳しい流れで、後続につつかれながら粘り通したから、こちらも立派。

 芝1200mに1分08秒0のオープン特別勝ちがあり、1分07秒4の善戦もある。勝ったリミットレスビッドと同様、ダートの短距離でも、芝の短距離でもOK。レース選択の幅が広がった。

 人気のブルーコンコルドは、59kgもこたえて行きっぷりが悪かったが、それよりはプラス15kgが示す太め残りだろう。一段と、たくましくなったように見えたが、最後にもう一歩伸び切れなかった。次はフェブラリーSの予定というが、今度は距離が死角になる。この1200mで答えを出したかった。

 4歳馬ではコパノフウジンが小差3着。あと一歩の力強さがほしいが、逆に大崩れしないオープン馬として今後もずっと圏内だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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