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【ホープフルS予想】2戦目の2分01秒2は価値がある

  • 2020年12月25日(金) 18時00分

スケールに注目するならダノンザキッドだが…


 2013年までの「ラジオNIKKEI杯2歳S」を受け継ぐ形になったのが現在のホープフルS。2019年の勝ち馬コントレイル(無敗の三冠牡馬)、2018年のサートゥルナーリア(皐月賞馬)、2016年のレイデオロ(日本ダービー馬)にとどまらず、2013年の勝ち馬ワンアンドオンリー、2012年のエピファネイア……など、歴代の数え切れないクラシックホースがこのレースの勝ち馬に相当する。

 出走馬というなら、日曜の有馬記念に挑戦する3歳オーソリティは、昨年の5着馬になる。今年は、期待の2戦2勝馬が5頭もいる。

 スケールに注目というなら、「阪神C」に出走するミッキーブリランテの半弟ダノンザキッド(父ジャスタウェイ)。東京スポーツ杯の勝ち時計は、昨年のコントレイルの1分44秒5より3秒0も遅いが、最後11秒0-11秒4は強めに追った程度だった。これから着実に成長するだろう。

 ただ、ちょっと遅咲きだったジャスタウェイの産駒。死角は完成度が高いレース巧者とはいえない点か。

 中心にしたいのは、同じ2戦2勝のランドオブリバティ(父ディープインパクト)。前走の2分01秒2は、芙蓉Sが中山2000mになってからの6年、最速タイ記録だった。それもレースの前後半は「61秒8-59秒4」=2分01秒2のスロー。それを先行して抜け出し、3馬身半差の完勝だった。

 季節、馬場コンディションが異なるとはいえ、2014年から2019年まで6年間、GII→GIとして中山2000mで行われた現ホープフルSの勝ち時計は「2分01秒3から2分01秒9」に集中する。秋9月の時計とはいえ、2戦目の2分01秒2だから価値はある。

 現5歳の半姉リバティハイツの全3勝はマイル以下だが、母ドバウィハイツは北米の芝9〜10FのG1を2勝している。その父Dubawiドバウィはマイラーに近かったが、英ダービー3着の星もある。距離2000mは守備範囲だろう。

 ファミリーは日本に馴染みがある名牝系で、現5歳のダノンプレミアム(父ディープインパクト)がこの牝系一族の代表馬になる。また。鞍上の三浦皇成騎手(31)にはGI初制覇がかかっている。強気に乗るだろう。

 強敵はダノンザキッド。そしてやはり2戦2勝のオーソクレース(父エピファネイア)。サンデーサイレンスの「4×3」が生じることになったマリアライト(宝塚記念、エリザベス女王杯)の初仔。今年、C.ルメール騎手はすでに自身のもつ年間最多GI勝利8勝に並んでいる。この馬か、有馬記念で新記録の9勝がありそうに思える。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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