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【スプリングS・阪神大賞典・フラワーC・ファルコンS予想】GI戦線へ向けて始動戦を迎える有力馬の状態はいかに…

  • 2021年03月17日(水) 18時00分

今週末も雨予報なのは気になるところ


 今週は土日で重賞が4つ。加えて、来週は高松宮記念が行われるということで、その1週前追い切りも行われた水曜日は賑やか。そして、大阪杯の2週前追い切りにもあたる週ということで、もうそこまで春本番がやってきているといった感じがします。

 ただ、困るなあというのが週末のお天気。現時点での阪神競馬場近辺は土日とも傘マークが付いていますし、中山競馬場のある千葉県に関しては金曜日から3日間が傘マーク。雨が降った状態でレースが行われると間違いなく芝が傷むだけに、予想が難しくなる上にこの先のGIへの影響が避けられないといったところが気になりますね。

【フラワーC/ルース】

 前走は中3週で2本の追い切り。ちょっと攻め足りないのかなあと思っていたら、しっかり勝ち切りました。つわぶき賞やシンザン記念など、坂路での動きが目立っていた頃に結果が出なかったことを思えば、最終追い切りがトラック馬場という方がレースで良い結果になるのかも知れません。

 そういった意味で今回も最終追い切りがCWは評価すべき点なのでしょう。単走で動き自体はスムーズ。画像は追い切り直前の運動時に撮影したものですが、この時も毛艶の良さが際立っていましたし、体調に関しては使い詰めとは思えないほど好調な印象を受けます。

ルース

体調は良さそうなルース(3月17日撮影)


【ファルコンS/グレナディアガーズ】

 未勝利を勝ったと思えば、その次走でGI勝ち。あっという間にスターホースになったわけですが、その始動戦がここというのは意外な感じもしますが、NHKマイルCというところが視野に入ってくるのであれば、同じ左回りを選択というのも納得できます。

 1週前追い切りはCWでの併せ馬。これは前2走と同じパターンで、今回は先着しています。それだけ動く態勢が整っているということなのでしょう、それゆえに最終追い切りは坂路で4F55.7秒と遅めの時計でした。これをどう判断するかというところですが、前走時の最終追いが4F51.4秒。やっぱり、そこと比較してしまうと、今回は休み明けの仕上げという判断でよいと思います。

グレナディアガーズ

始動戦を迎えるGI馬グレナディアガーズ(3月17日撮影)


【ファルコンS/モントライゼ】

 デビュー戦は1200m、重賞を勝ったのは1400mということで、前走がマイル。逃げるレースで厳しい流れではありましたが、それでも勝ち馬から0.8秒差なら、決して距離が長かったという判定は早計なような気がします。ただ、今回はマイルに対する適性論は必要なし。重賞を勝った距離、そして左回りになります。

 最終追い切りはCWで、C.ルメール騎手が跨って、グランメテオールを追走。馬場入りから少し煩い仕草に見えましたが、向正面ではやや速めのラップ。そんなこともあって、3コーナーではちょっとラップを落して息を入れましたが、相手は最後の直線でほぼ一杯。こちらはぐんぐんと伸びて、6F80.9〜5F66.9〜4F53.3〜3F40.2〜1F12.9秒で先着のゴール。この動きを見てしまうと、やっぱり1400mがいいかなとは思いますが、今回はそれでいいと思います。

モントライゼ

1400mは良さそうなモントライゼ(写真奥、3月17日撮影)


【スプリングS/ヴィゴーレ】

 前走つばき賞で2勝目を挙げましたが、中7週のレース間隔に対して、3本の追い切り。動きが良いことは予想バイブルにも取り上げた通りでしたが、馬体重が12キロ増えていた時点で余裕があったことは間違いなし。それで勝てたことが大きかったと思います。

 今回は中3週になりますが、在厩したこともあり、追い切り本数は5本。入念に乗り込まれていますし、この中間の動きは機敏さに加えて、重厚さが出てきたような印象もあります。最終追い切りは先行していたマテンロウエールが走る馬だけに、最後は同入のゴールになったように見えましたが、時計は6F81.0〜5F66.0〜4F51.9〜3F38.7〜1F12.6秒と十分速かったと思います。

ヴィゴーレ

入念に乗り込まれているヴィゴーレ(写真左、3月17日撮影)


【阪神大賞典/アリストテレス】

 3歳夏以降の成績が素晴らしく、特に菊花賞ではコントレイルを負かすかといった走りで2着。前走は不良馬場も関係ない、力で捻じ伏せる勝利。今週末も雨の予報があるだけに、そこでのパフォーマンス低下が心配ないといったこともあってか、netkeiba.comの予想オッズでは単勝1.2倍(17日午前時点)。いや〜、人気しています。

 調教内容としても、前走時よりも動けている、それがトレセンニュースでもお伝えした正直な印象。特に1週前追い切りは追走したにもかかわらず、いつでも相手に追いつける手応えで並びかけてからの反応も上々。抜け出すことに関しては、そこまでの機敏さを見せていませんが、これに関してはこれまでと変わりないといってよいと思います。

 最終追い切りもCW。サイクロトロンにちょっと先行する形でしたが、全く危なげない先着。時計は6F83.4〜5F67.3〜4F52.4〜3F38.8〜1F12.4秒と派手さはありませんが、中身がしっかりしているだけにこれで十分といった感じです。

アリストテレス

最終追い切りも順調に消化したアリストテレス(写真手前、3月17日撮影)


◆次走要注意

・3/14 フィリーズR【オパールムーン】(1人/9着)

 競馬予想TV!ではコメントしましたが、戦前から陣営がコメントしていた通り、桜花賞を意識した今回の調教内容。最終追い切りがCWだった点もそれだと思います。最後方からメンバー最速上がりを使ったあたりに思惑通りのレース結果のような気がします。次はきっと狙えるはずです。

[メモ登録用コメント] [桜花賞]最終追い切り坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京ダ1400m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが併せ馬を追走して同入か先着
○最終追い切りが坂路馬場で3F目12.9秒以下

 先週おすすめした調教適性ですが、開幕週からしっかり機能しています。初日の中京スポーツ杯。3つの調教適性にすべて該当した馬が2頭いて、本命を悩みましたが、結局は2頭が1着と3着。2着には4F目最速ラップが入り、3連複358.6倍という配当でした。

 翌日の3歳未勝利(牝)も3つの調教適性に該当した1番人気がしっかり勝利。先週は不良馬場でレースが行われていますが、今週末の愛知県も雨の天気予報。雨の影響を受ける馬場なら、この調教適性はやっぱり注目だと思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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