次週にGI・1600mのフェブラリーSが組まれているから、ここは、さすがにGIではの馬と、1200〜1400m向きのダート巧者の対戦。毎年、決まってハンデ55kg前後の馬が1・2着しているあたりにもレースの特徴が示されている。重いハンデを背負うような馬は出走することが少なく、またここで軽ハンデになるようだと(キャリアの浅い4歳牝馬ならともかく)、さすがにオープンだと苦しいことを示している。
5歳馬で、前走の根岸Sと同じ56kgのハンデで出走できるシルヴァーゼットから入る。その前走は0.4秒差の5着にとどまったが、2着のタイキエニグマとはわずか0.1秒差だけ。好位でタメる形をとり、寸前まで2着はあるかという粘り腰だった。
この馬、3歳の早い時期にオープンに出世し、4歳の昨年は不振続き。相手強化もあるが、外国産馬にありがちな早熟型のスピードと思えたが、そうではなかった。1分06秒台や、07秒台前半で決着したりすることも珍しくない芝の1200mでは、やや全体のスピードが不足だった。初めてダートに出走したのが、昨年12月のアクアラインS。このときは(34.3-36.8秒)の楽なペースに恵まれての逃げ辛勝に見えたが、続くガーネットSは立派。リミットレスビッドには差されたものの、前半33.4秒で行って1分10秒5でギリギリまで粘った。ダート巧者と言うより、芝よりは全体に時計のかかる1200〜1400mがベストなのだろう。3歳時に、1分09秒6でファルコンS(芝1200m)をしぶとく粘った記録に改めて納得だった。父はフォックスハンドはダンチヒ直仔のスプリンターだが、その母はゲイメセンの半姉で、ファミリーの代表馬は種牡馬エーピーインディ、サマースコールなど。軽いスピード等ではなくパワー型に近い。先行残りの多い京都のダート1400mはベストにも近い。東京ダート1400mよりは合う。
同じ根岸S組のマイティスプリング、1400mに良績集中のエイシンハンプトンが強敵だが、コース巧者のテイエムアクション、ケイアイメルヘンは押さえたい。
ペリエ騎手はあまりガツガツしなくなって、レース数も絞っているが、メインレースや次週のフェブラリーSなど、ここ一番だとガゼン本気になる。