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【オークス・平安S予想】オークスの栗東所属馬は◯◯が黄金調教パターン!? 出走予定馬の調教を解説!

  • 2021年05月19日(水) 18時00分

落ち着いた走りを見る限り、距離に不安はない


 今年は全国的に梅雨入りが早いようですが、滋賀県は5月16日に梅雨入りしたと見られるとか。確かに蒸し暑い日が続いていて、19日も曇り空からポツポツと雨が降り出して、8時30分を過ぎた頃には本降りに近い状態。ただ、ウッドチップに関しては、適度な湿りがあって、走りやすかったようにも思います。

 さあ、週末の東京競馬場は雨が降るのか降らないのか。これによって、オークスでの予想に影響してくることもあるでしょうが、栗東所属馬から本命を選ぶとすれば、坂路と決めています。過去10年の栗東所属優勝馬7頭のうち、6頭が最終追い切りが坂路でした。エリンコートやメイショウマンボ、これらを本命にすることができた調教パターンでもあり、相性が良いここでしっかりと的中させたいと思います。

【平安S/アメリカンシード】

 前走は厩舎コメントに出ているような落鉄も含め、初めてのダート重賞など、いろんな敗因が込み込みといった感じがします。そこからリフレッシュして、立て直した今回ですが、週を追うごとにその動きは良化。1週前追い切りは自身の眼で確認はできていませんが、C.ルメール騎手が跨って、いい動きだったようです。

 そして、最終追い切りはいつも通り、CWで単走。前半をゆっくり進めましたが、3コーナーから一気にラップを上げていく内容。時計は6F83.7〜5F66.6〜4F51.6〜3F37.7〜1F12.3秒と速すぎず遅すぎずのベストな負荷だったと思います。この動きを見ても、やっぱり自分のリズムで運ぶことができるかどうかが鍵にはなると思いますが、少なくとも前走の経験を糧とできる状態にあることは間違いありません。

調教Gメン研究所

自分のリズムで運ぶことができるかがポイントとなりそうなアメリカンシード(5月19日撮影)


【平安S/オーヴェルニュ】

 前走はフェブラリーS。3連勝の勢いも見事に跳ね返されてしまった13着かなと思います。個人的には中3週で追い切りが2本。この本数に関してもどうなんだろうと思っていただけに、やっぱり標準の追い切り本数を消化することがこの馬の好走パターンのひとつであることは間違いないと思っていました。

 今回は休み明けにもかかわらず、追い切りは4本ですから、この時点で高い評価はできません。主観的には、福永祐一騎手が跨った1週前追い切り、単走だった最終追い切りとも、動きは良好に思えます。距離的なことを踏まえても、ここで巻き返し、といった気もしますが、前記した本数がどうも気になります。

調教Gメン研究所

オーヴェルニュの動きは申し分ないものの追い切り本数は気になるところ…(5月19日撮影)


【オークス/ソダシ】

 前走時の1週前追い切りは栗東坂路でしたが、それ以前のアルテミスS、阪神JFといった栗東在厩での調整時にはCWで併せ馬というのが、この馬のパターンでした。今回はそれに戻す形でしたが、本当に素晴らしい動きを見せてくれたと思います。距離を心配される方もいると思いますが、あの落ち着いた走り、追い出した時の伸びなら、私は全く気になりません。

 最終追い切りはいつも通りの坂路。こちらは時計しか確認できていないので、動きに関しては重賞捜査網で解説するつもりですが、4F54.7秒、1F12.3秒ですから数字は前走時の最終追いとほぼ同じ。東京遠征という意味ではアルテミスSの最終追いが比較対象にしやすいところですが、これと比べてもほぼ同じです。

調教Gメン研究所

ソダシの1週前追い切りの落ち着いた走りを見る限り距離は気にならない(5月12日撮影)


【オークス/ステラリア】

 デビュー前からCWでの動きが目立っていて、POGでも推奨させてもらうほど。それだけに忘れな草賞を勝って、GI出走というのは、遠回りしたようで、やっぱりそれだけの器だったんだと感慨深くさせられます。動くのは分かっていますが、それでも1週前追い切り、CWでの3頭併せは迫力満点でした。

 それに比べると、かなり静かな内容になった最終追い切り。CWで単走、時計は6F86.0〜5F68.9〜4F53.6〜3F39.3〜1F12.6秒という内容ですが、これは前走時と同じパターン。これまでの東京遠征時は週末にCWで時計を出していましたが、今回はそれがなし。その分、結果が出るかどうか、そのあたりは今回で判断する部分かもしれません。

調教Gメン研究所

ステラリアの最終追い切りは1週前の時と比較するとかなり静かな内容となった(5月19日撮影)


【オークス/アールドヴィーヴル】

 前走はキャリア3戦目で初めてGIを走って5着。やっぱり素質馬って、大舞台でも崩れないんだなあというところをあらためて見せてくれたような気がします。前走直後はプール調教を行っており、追い切りの開始時期を遅めにしていますが、前走の疲れをしっかりとケアしたといった感じでしょう。

 だからこそ、1週前追い切りは坂路4F51.4秒で自己ベストを更新。最終追い切りは時計しか確認できていませんが、4F目12.5秒で最速ラップを踏んでおり、変にテンションが上がるといったこともなかったのでしょう。この調教内容で重賞実績ある東京競馬場なら、やっぱり期待したくなります。

◆次走要注意

・5/15 京王杯SC【ビオグラフィー】(13人/5着)

 2勝クラス、3勝クラスを連勝していたとはいえ、いきなりの重賞挑戦で5着。ハナを切れたことも好走要因かも知れませんが、OPでも十分に通用することを証明する走りだったと思います。連勝時と違う、最終追いCWでしたが、この方がこのクラスでは通用するかも知れません。

[メモ登録用コメント] [芝1200m〜1400m]最終追い切りがCWなら好走期待

◆開催おすすめの調教適性

<中京ダート1800m>
◎一杯平均の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で2F目と3F目の区間が1秒以上加速
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 先週の遠州灘Sでは◎○○の3つの調教適性に該当したワンダーウマスを本命。単勝168.7倍の15番人気でしたが、あわや勝つまで期待させてくれる、素晴らしいレースで3着でした。ちなみに2着は○○の10番人気。激走が期待できる調教適性といってよいでしょう。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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