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【ラジオNIKKEI賞予想】良馬場にも重馬場にも対応できる伏兵

  • 2021年07月03日(土) 18時00分

母譲りの切れ味は小回りでこそ


 小倉のCBC賞は、梅雨前線が移動して悪くても稍重程度か。伏兵メイショウチタン(父ロードカナロア)は、2勝目が稍重の阪神。4勝目は重馬場の中京(今年1月の豊明S)。渋馬場は不得手ではない。では、良馬場では時計不足かというと、前走の安土城S1400mは残り1ハロン標で抜け出しかかり、1分19秒2の快レコードで勝ったクリノガウディーと並んで先頭。1200m通過は1分07秒2だった。土曜日の葵S1200mをハナ差2着に快走したヨカヨカは1分08秒1。この時計比較から、地力強化したメイショウチタンは良馬場でも好勝負だろう。

 同じハンデ戦のラジオNIKKEI賞は、コーナー4回の1800m。馬場コンディションは微妙だが、過去10年、連対馬20頭中13頭までが内の7番以内の馬。インを引いた馬の好走が非常に多く、外枠同士の決着はめったにない。2番枠を引いた伏兵ヴァイスメテオール(父キングカメハメハ)が狙える。

 前回のプリンシパルSは明らかなスロー(前後半60秒3ー59秒0)。先行馬が上位独占の中、上がり最速の33秒4で猛追して4着。追っての鋭さが目立った。先行して同タイムの1分59秒8で3着に粘ったタイソウ(父モーリス)の上がりは34秒3だった。

 2走前、豪雨の不良馬場の中山2000mでは前半は最後方に控えながら、直線、猛然と伸びて3馬身差の圧勝。むしろ短い直線(小回り)で良さが生きている。

 母シャトーブランシュ(父キングヘイロー)は2015年、阪神内回り2000mのマーメイドSを一旦後方に下げ、直線一気に伸びて上がり最速の33秒6。抜け出したマリアライトを差し切って勝っている。8番人気で馬番は16頭立ての2番だった。差しタイプだが、ヴァイスメテオールが短い直線向きの切れ味を秘めるのは母譲りともいえる。

 もちろん、良馬場向きの切れもあるが、2走前の内容から、道悪は歓迎。日曜の福島は午後から雨の予報が出ている。

 比較の難しいハンデ戦で、福島の芝コース経験があるのはスペシャルドラマ(新馬1800mで5着)だけ。優劣をつけがたい馬が非常に多いので、コースの合いそうなアサマノイタズラ、シュヴァリエローズ本線に手広くいきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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