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【函館記念予想】洋芝経験豊富なベテランの奮起に期待

  • 2021年07月17日(土) 18時00分

夏競馬らしく7番人気以下の伏兵が大活躍


 波乱が連続してこそ存在を示すのが、夏のローカル重賞(ハンデ戦)。函館記念は1992年から2001年まで、まだ馬連しかなかったのに、10年間で馬連の万馬券が「8回」も飛び出した。そのあと平穏な期間もあったが、いま、また波乱の伝統がよみがえっている。

 最近10回の函館記念は、1番人気馬も、2番人気馬も、ともに大不振で【1-0-0-9】。馬券に絡んだ30頭中の19頭までを、7番人気以下の伏兵が占めている。それも2019年以外は、7番人気以下の馬が毎年そろって2頭ずつ絡んでいる。

 そこで、軸馬探しが難しいだけでなく、3連単や3連複では7番人気以下の穴馬を複数選んで、2頭的中させないことには外れるパターンが続いている。今年もその可能性は十分ある。また近年の函館記念は、秋に向けてのステップではない。最近10年、7歳以上のベテランホースが9頭も連対して波乱に貢献している。

 伏兵の1頭に8歳ハナズレジェンド(父ハーツクライ)を入れたい。7歳になってよみがえるように札幌の芝と、阪神では初ダート挑戦で勝っている。

 久しぶりの芝だった前回の都大路S(中京2000m)は5着とはいえ、最後は詰まって脚を余すように0秒3差。ただ1頭だけ上がり3ハロンは最速の33秒9だった。北海道の洋芝には毎年遠征して通算【2-3-0-7】。今回は前走より2キロ減になる。昨年、3勝クラスのSTV賞を勝ってオープン入りした時が藤岡佑介騎手だった。道中ムリに動かない形が合っている。

 今年は小倉の「中京記念」はイメージしにくい。そんな中で候補の1頭ボッケリーニ(父キングカメハメハ)は、本来の中京1600mだったら、距離も、コースも決して有利ではなく、チャンスは乏しかったと思える。ところが、小倉の芝コースは【1-2-0-0】であり、距離1800mは【3-4-0-0】。状況は大きく好転した。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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