スマートフォン版へ

【アイビスSD予想】短い距離でモントライゼのスピード能力に期待したい

  • 2021年07月24日(土) 18時00分

これまでの3歳牡馬以上の能力を秘めている


 特殊な直線1000mのアイビスSDはもう20回行われ、特徴が見えている。

▽出走した牝馬…130頭【13-9-10-98】勝率10.0% 3着以内率.246

 牡馬(セン馬)…182頭【7-11-10-154】勝率3.8% 3着以内率.154

《牝馬の成績が圧倒的。牝馬が連対しなかったのは20年間に2回だけ》

▽好走馬が多いのは1000mの経験がある5歳馬だが、出走馬は少なくとも、年齢別の3着以内率は3歳馬【2-3-5-15】がトップで40%に達する。ただ、牝馬有利と連動して、3歳牡馬は【0-0-3-10】にとどまる。負担重量は重要で、過去57キロ以上の獲得賞金上位馬は意外に不振で【0-2-0-18】。

《3歳馬の負担重量ベース「牡馬53キロ、牝馬51キロ」が大きな意味を持つ》

▽馬番2ケタの馬が連対しなかったケースはたった1回しかない。

《軸馬、あるいは伏兵には外枠の馬を入れる必要がある》

 モントライゼ(父ダイワメジャー)は、内の6番枠。3歳牡馬連対なしの死角にも当てはまってしまうが、2歳12月の朝日杯FS1600m(阪神)の前半1000m通過を、史上最速タイの56秒9の猛ペースで飛ばしながら1分33秒1。ここまで3着がいっぱいだった3歳牡馬とは、少なくとも互角以上か、それ以上のスピード能力を秘めると考えたい。前2戦の57キロから今回は53。この4キロ減は大きい。

 母ムーングロウ(英)は未勝利馬だが、祖母ミスティックゴデス(父Storm Bird)は、英5-6ハロンでも好走したスプリンターだった。その影響を受けた母の兄になるMediceanメディチアンは、種牡馬となり、英6ハロンのG1ミドルパークS、1200mの仏G1モルニー賞、5ハロンの英G2を勝ったDutch Artダッチアートを送った。

 種牡馬メディチアンは、今春から種牡馬となった5歳アドマイヤマーズ(父ダイワメジャー)の母の父に登場する。そこでモントライゼの血統構成はアドマイヤマーズとかなり似ることになる。

 モントライゼの好走は1400m以下。マイルGI3勝のアドマイヤマーズよりもっと短い距離でスピード能力全開の可能性がある。互角のスタートから、外の有力馬をマークできる好位でレースを展開したい。

 昨年、54秒5(上がり32秒0)で突っ込んで3着している牝馬ビリーバー、3歳牝馬オールアットワンスが相手本戦。今回は58→57になるライオンボス、初の直線1000mを差し切ったタマモメイトウなど怖い馬は多いが、大駆け候補は牝馬アルミューテン。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング