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【セントウルS予想】サマースプリントシリーズ最終戦を制するのは?

  • 2021年09月10日(金) 18時00分

重馬場で展開も向いた高松宮記念は今回とは異なる条件下


 今年のセントウルS、人気はレシステンシアだろうか。高松宮記念で既に1200mをこなしている分ファンも買いやすい。

 ただその高松宮記念は差しに回ったうえで展開も向いた。馬場も重馬場だったので当時とはだいぶ条件が異なる。速いタイムについては1400mのレコードホルダーだから問題はないのだろうが、前半どれだけ流れに乗れるのかという問題はなくもない。

 カレンモエは勝ち切れない競馬が続いている。常に能力は発揮する馬だがレース間隔があくとややパフォーマンスが落ち、一方で使うと硬くなるところがある。今回は前者に該当するので、勝ち切るというよりは2着以内・3着以内に来る可能性の高い馬というように意識したい。気の早い話だが、スプリンターズSに出走できる場合は、初めての中2週に対応できるかがカギとなるだろう。

 ピクシーナイトはカレンモエと同様、「前走でGIII好走」というこのレースでの良いパターンに該当する。さらに心強いのが福永祐一騎手。2016年以降このコースでは[15-6-4-18]で実に勝率34.9%。牝馬2頭よりは人気がないぶん、妙味もある。

 ラウダシオンは高松宮記念こそ展開に泣かされたが、左回りは本質的に得意。成績が示すとおり1200mも問題ない。対古馬戦になってからGIでは大敗ばかりだが、前哨戦ならば勝ち負けに絡める地力はある。

 クリノガウディーは連勝で勢いを取り戻してきた。ピーク時はGIでの1位入線(降着)がある馬だけに期待するファンもいるだろう。ただもともとコンスタントに走る馬でなかったことに加え、このレースは前走リステッド以下から来た馬がかなり苦戦している。あまり人気になりすぎるようだと馬券的には手を出しづらくなる。

 ジャンダルムはハンデ戦だと他馬との斤量差に苦しむことになるだけに、別定GIIのここは良い条件。すんなり好位をとれれば良い着順も狙えそう。枠も競馬のしやすいところを引いた。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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