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フラワーC

  • 2006年03月17日(金) 12時51分
 半年ぶりでチューリップ賞を制したアドマイヤキッス、4連勝でFレビューを抜け出したダイワパッションがここにきて一歩リードの桜花賞路線は、まだまだ流動的だろう。

 馬場状態もあるが、チューリップ賞も、Fレビューも、最近数年の中では抜けて遅い時計で決着がついたあたり、そうは信用もできない。Fレビューのレコードはラインクラフトの1分21秒2。今年が1分23秒1。チューリップ賞のレコードはエアグルーヴの1分34秒2。今年は1分36秒5。芝状態やペースはあるが、時計が遅い年ほど、クラシックに直結しないという事実がある。

 フラワーCは、オークスはともかく桜花賞とはほとんど無縁だったが、一昨年はダンスインザムード、昨年はシーザリオ。2年連続して桜花賞とも結びついている。今年もそうなって不思議ない3歳牝馬の全体の勢力図だ。

 今年のメンバー、全馬が賞金800万以下。したがって、ここで1〜2着して賞金を加算しないことには、桜花賞出走はほとんどムリ。厳しい内容の最終ステップになりそうだ。

 先行するフサイチパンドラ、おそらくこれを早めに追走するルビーレジェンドの2頭は強力だが、もう一度アイスドールに期待したい。2走前は実質重馬場で、阪神1600mの18番枠。前走はレース上がりが34秒7の超スロー。レースに参加させて貰えない形で凡走しているが、ローテーションは今年に入ってまだ1戦しただけ。十分活力は残っている。ドバイWCで2着快走のトゥザヴィクトリーの全妹に、そのとき圧勝したキャプテンスティーヴの意図的な配合は、両馬ともに典型的な中距離型だっただけに、これまでの1400〜1600mではなく、今回の1800mで生きてくる可能性がある。福永騎手にチェンジした今回、少し早めに動いて(危険はあってもそうするしか今回に限り意味はない)、違った一面が出てきそうだ。根はタフだろう。ブローオブサンダーも1800mなら特注馬だ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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