【アルゼンチン共和国杯予想】絶好調のファミリーの勢いに乗り連覇達成なるか
斤量面で大きな死角はあるが…
昨年のこの重賞を制したオーソリティ(父オルフェーヴル)は、54キロの軽ハンデだった。今年は背負い頭の57.5キロ。明らかな死角はある。
だが、まだ未完成だった3歳の昨年は、休み明けで当時が初の古馬との対戦だった。今年は当時と同じ6カ月の休養明けでも、ひと回り成長してパワフルになっている。昨年と同じルメール騎手が乗る(2度目)。行く馬は少なく緩い流れに乗れる可能性が大きい。調教でも折り合い面の心配がなくなった。510キロの馬体に、57.5キロくらいは少しも厳しいハンデではない。本格化の連勝に期待したい。
いま、オーソリティの一族の発展はすごい。ファミリーが勢いに乗っている。今年2月に19歳で他界したシーザリオの産駒エピファネイア(父シンボリクリスエス)は、2020年の3冠牝馬デアリングタクトの父となり、今年はエフフォーリアが皐月賞と天皇賞(秋)を勝った。種牡馬として一段と評価が上がり、今春も218頭に交配された。
エピファネイアの3歳下の半弟リオンディーズ(父キングカメハメハ)は、2020年の新種牡馬ランキング4位でスタート。先週は2歳馬がJRAで3頭勝っている。
さらに3歳下のサートゥルナーリア(父ロードカナロア)は今春から種牡馬入り。いきなり205頭と交配された。3頭の父は異なるので、シーザリオ産駒の種牡馬3頭がランキング上位の時代もありえる。
先週30日のスワンSを14番人気で小差6着に突っ込んだ4歳牝馬ファーストフォリオ(父キングカメハメハ)は、シーザリオの10番仔だった。
そして、AR共和国杯のオーソリティの母ロザリンド(父シンボリクリスエス。母シーザリオ)は、エピファネイア(11歳)の1歳下の全妹にあたる。
オーソリティの東京芝【2-1-0-0】はすべて2400m以上。2020年の青葉賞2400m2分23秒0はレースレコードだった。骨片摘出で日本ダービーは断念したが、馬場の差、ペースの違いはあるものの、コントレイルが勝った4週後の日本ダービーは2分24秒1だった。祖母にシーザリオを持つオーソリティ(父オルフェーヴル)はまだ成長する。
人気馬以外の相手妙味は、前回の内容が悪くない軽量ディアマンミノルと、東京向きサトノソルタス。大駆け候補にはアドマイヤアルバも加えたい。