【マイルCS予想】停滞期を過ぎて本格化の兆し、4歳秋の逆襲期待
マイルGI馬5頭集結の素晴らしい一戦だが…
ここが引退レースの5歳牝馬グランアレグリア(父ディープインパクト)を筆頭に、マイルのGIを制した馬が5頭もそろった素晴らしい組み合わせ。
現在は3連敗中だが、3歳秋の2020年毎日王冠まで【4-2-0-0】だった4歳牡馬サリオス(父ハーツクライ)の復活、逆襲に期待したい。オーバーホールで未完成だった馬体のバランスが改善され、ようやくストライドが安定してきた。
阪神では2019年の朝日杯FSを当時のレースレコード1分33秒0で完勝している。昨年のマイルCSは勝ったグランアレグリアから0秒4差の5着だが、まだトモが甘く最外17番枠で出負け。やや消極的になったものの、上がり最速の3ハロン33秒1で猛追し、1分32秒4で乗り切っている。
阪神のマイルは合っている。芝状態から今年の勝ち時計は1分32秒台前半〜中盤か。必ずしも快速系ではないので、タフなマイル戦の方がいい。
母方は日本で大活躍するドイツの名牝系サイアーライン。祖母ザルデンティゲリン(2001)は、シュネルマイスター(父Kingman)の祖母ザルデネーレ(2000)と姉妹の間柄になる。さらに対決する2頭の母はともに2200mの独オークス馬。底力とタフな成長力を伝える。
父ハーツクライは、4歳時の有馬記念でディープインパクトを封じて本物になった。自身の成長カーブと同じように、大活躍した産駒には共通点がある。
リスグラシュー、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン…。4歳後半以降の大仕事達成まで、みんな途中で停滞期を挟んでいた。早熟では…などとされたサリオスも、実は完成期が遅れ、中休みの期間があっただけで本格化はこれからだろう。
3歳の近親馬シュネルマイスターの上昇度も、最後の一戦に全力投球のグランアレグリアも怖いが、ようやく本物になりつつある4歳サリオスから入りたい。
同じハーツクライ産駒カテドラルも、4歳秋以降【2-3-0-3】。少し時計がかかる芝向きなので前走の内容で足りる。穴馬候補に阪神向きのサウンドキアラ、前走でマイル適性をみせたダーリントンホールを入れたい。