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【中日新聞杯予想】“元祖二刀流”の血を持つ軽ハンデ馬が巻き返す

  • 2021年12月10日(金) 18時00分

初めてのブリンカー装着、流れひとつで巻き返せる距離とコース


 この重賞は再三再四、施行時期や負担重量が変化してきたが、ハンデ戦として12月に行われたのは「2006年から2011年」と「2017年以降」の計10回。

 世代交代が加速している時期と、ハンデが関係し、勝ち馬10頭は「3歳…5頭。4歳…5頭」。2着馬は「3歳…4頭。4歳…4頭。5歳以上…2頭」。5歳以上馬は大苦戦を強いられている。今年、3歳馬はラーゴム1頭のみ。4歳馬もわずか3頭だけ。主軸はこの中にいる可能性が高い。

 前回、人気の中心で7着に沈み、人気急落の4歳ヤシャマル(父キズナ)の巻き返しに期待したい。前回のオクトーバーSは、離して飛ばしたパンサラッサが逃げ切る脚の使いどころの難しい展開。

 ヤシャマルは置かれ過ぎ、直線差を詰めただけで0秒8差の完敗。追走がスムーズではなかった。2走前の新潟記念は1分58秒5で0秒1差の4着に突っ込んでいる。左回りは【4-2-2-4】。中京は初めてだが、流れひとつで巻き返せる距離とコースだろう。

 今回は新潟記念と同じ54キロの軽ハンデ。鞍上を替えて気分転換を図ると同時に、初めてブリンカーを装着して出走する。

 成長力を誇る名牝系で3代母はエリザベス女王杯の勝ち馬タレンティドガール。父キズナの産駒も早熟型ではない。母の父アグネスデジタル(GI6勝)は、残念ながら先ごろ24歳で他界したが、タフな血は牝系に入って活躍馬を輩出する可能性がある。5歳になってから重賞を3連勝したサウンドキアラのように。

 充実示す5歳馬キングオブコージの評価は落とせないものの、ようやく上昇カーブに乗った3歳ラーゴム。中京コースが合いそうな4歳ディアマンミノル、すっかり非力感が抜けてきた4歳アドマイヤビルゴ。3〜4歳馬を、4歳ヤシャマルの相手の主力にし、ハンデの重いベテラン組は抑えにしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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