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毎日杯

  • 2006年03月24日(金) 12時50分
 毎日杯は春のクラシックへの最終ステップの2000m。かつては春のクラシックとはあまり結びつかず(トップグループはもう見通しがたった後)、ハードバージ、フレッシュボイスが皐月賞に間に合って好走した程度だったが、近年は遅くデビューする馬も多いためか、注目馬が続出している。

 テイエムオペラオー、クロフネ、キングカメハメハが近年の勝ち馬に名を連ねるから、今年もまだ間に合うという意味でも注目だろう。先週の若葉Sで、サンデーサイレンス産駒のフサイチジャンクと、キャプテンベガが候補に加わり、やっぱりいざとなると…のムードだが、この毎日杯にも、アドマイヤメイン、エイシンテンリュー、テューダーローズ(昨年の勝ち馬ローゼンクロイツの全弟)が、サンデーサイレンスの最後の世代の、最終ステップに望みをかけるグループとして出走してきた。

 アドマイヤメインの前回の2000mを2分00秒9の9馬身差独走も凄いが、エイシンテンリューの水仙賞2200mの5馬身差圧勝も光った。アドマイヤメインを前方にみてマークする形になりそうなエイシンテンリューから入りたい。

 前走は新馬戦と同様にあまりスタートは良くなかったが、途中から強引とも思えるロングスパートをかけ、実質は重馬場にも近い雨の中、最後も12.0-12.1秒でまとめたから立派。追っての味と同時に、スタミナがある。昨春のプリンシパルSを制した半兄エイシンニーザンより、明らかにスケールは上だろう。母の父になるキャロルハウス(愛へ再輸出)のスタミナはもちろん、もともと長距離型の多いファミリーの特徴が全面に出ている。京都、東京、中山と移動して今回は阪神だが、中山のレースぶりからして、少し時計のかかり始めた阪神の2000mはベストに近いだろう。相手にクラフトミラージュ(クラフトワーク、クラフトマンシップの下)は是非加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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