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【ターコイズS予想】取捨選択に迷ったら、主軸は4歳馬か

  • 2021年12月17日(金) 18時00分

5歳の決着があっても不思議はない


 重賞のハンデ戦に昇格して、まだ過去6回のみ。傾向というには回数が少なすぎるが、世代交代が進む時期らしく、ここまでは連対馬12頭中11頭を若い3〜4歳馬が占める。しかし、今年は3歳馬が不在。実績で上回る5歳馬がハンデ頭のアンドラステ(父オルフェーヴル。昨年2着)など7頭もいる。過去6回と異なり、5歳=5歳の決着があっても不思議はない。

 だが、年齢別の成績は上昇の見込める3〜4歳馬が明らかに有利を示すので、取捨選択に迷ったら、主軸は4歳馬か。重賞2勝馬(チューリップ賞、紫苑S)のマルターズディオサ(父キズナ)に期待する。重賞2勝馬にハンデ56キロは決して不利ではない。

 冬型というほどではないが、昨年はこの時期のGII阪神Cをダノンファンタジーの2着(3着はインディチャンプ)。2歳の12月には阪神JF1600mをしぶとく粘り込んで2着。GIでも通用した。中間の動きの良さから、今年もこの時期に体調アップは間違いない。

 先週までの中山の芝はインを通った先行馬向きだったが、中間に雨があり、今週は開催後半。外から差す馬にも不利はない。マルターズディオサのここ2戦は後方からだが、1400mの阪神Cで先行したほど。もし緩いペースなら早めに動ける。

 5歳アンドラステはもちろん有力。同じ5歳のドナウデルタ(父ロードカナロア)も、同馬の母の全妹になるドナアトラエンテ(父ディープインパクト)も怖いが、4歳馬に注目するならギルデッドミラー(父オルフェーヴル)。ここ2戦は短距離戦で不発だが、3走前は阪神牝馬Sを1分32秒4。当時同じ54キロだったドナウデルタとは0秒3差。今回は2キロ差が生じた。しばらく低迷しているが、昨年のNHKマイルC3着馬であり、父は有馬記念2勝馬。12月の中山で一変して不思議ない。

 同じ54キロのスマートリアン(父キズナ)も2走前の内容で十分に通用する。マルターズディオサと同じキズナ産駒。少し時計のかかるコンディションはプラスになる。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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