昨年の春シーズンに一気に4勝も記録して準OPに出世したタイキヴァンベール。しばらく足踏みを続けていたが、今年も春になって体調はピークに近づいてきた。
前走はイブロンに競り負けたが、自己最高のダート1800mで1分51秒5を記録し、わずかクビ差だった。その前のフェアウェルSもワイルドワンダーの2着。この勝ち馬2頭は、先週のマーチSで人気を集めた2頭だから、同じ準OPの中でも最もレベルの高いレースで連続2着と考えていい。
全5勝のうち2勝が中山のダート1800m。大跳びで不器用そうにもみえるが、平均ペースの1800m前後が一番合っている。広い意味での同じ牝系一族は日本でも大成功し、タイキシャトル、シンコウラブリイ、タイキエルドラドなどがファミリーの代表馬。この一族の馬は、自分に一番合った距離だけで大活躍する傾向があり、タイキヴァンベールはここまでいろんな距離に出走してきたが、ここでキチッと答えを出すようだと、今後は1800m前後にマトを絞ることになるだろう。
穴馬は、もうさすがに見放されて評価は下がったが、今回は単騎の逃げが見込めるカオリノーブル。田中剛騎手の初騎乗だが、気合いを入れつつ強気の逃げになりそうだ。自分の形になるとそう簡単にはつかまらない。
西のコーラルSは、毎年フルゲートの激戦になるレースだが、今年はわずか10頭立て。人気でもシーキングザベストのマイペースだろう。この馬、中央のダートは8戦してまだ連対100%だが、ベストがこの1400m。これまで[4-0-0-0]。すべて危なげなく抜け出し、1分23秒2まで時計を詰めてきた。5歳とはいえまだキャリアは浅く、これから一段のパワーアップも望める。
福島の11Rは、渋いスーパージーンの半弟にあたるチョウノゾミが、兄と絶妙のコンビだった中舘騎手を配してきた。