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【根岸S予想】今年はデータ的な観点から買える馬が限られてくる

  • 2022年01月28日(金) 18時00分

差し追い込みタイプが強いレースだが、今年は前へ行く馬が多く…


 根岸Sは差し追い込みタイプが強いレースだが、今年は前へ行く脚質の出走馬が多い。また、このレースで良いパターンの距離短縮組も少ないので、データ的な観点から買える馬は限られてくる。

 ソリストサンダーはそんな中で買いやすい1頭。このレースによく結びつく武蔵野Sの勝ち馬で、そこからの距離短縮。位置取りもこのメンバーなら後ろからだろう。ただこの馬くらいしか条件の揃う馬がいないぶん、人気が集中してしまう点だけが問題だ。

 オメガレインボーも後ろからの競馬になるはずだし、オープン・重賞での好走歴も豊富。1200mからの距離延長はあまり良いパターンではないのだが、前々走以前は1600m以上を使われていたので、この馬については大丈夫だと思いたい。

 タガノビューティーはずっと人気になってきただけに、3番人気以下なら逆にここが買い時かも。武蔵野Sで人気を裏切っているがオープン特別・リステッドでは好走歴があるし、例年通りの差し追い込み有利なら馬券圏内に届いてくると期待できる。

 スリーグランドは自在性があるというかいろいろな位置取りでの競馬をしているが、差しに回れば今回配当妙味のある馬券をもたらしてくれる可能性がある。昨年の欅Sで先着された馬が2頭いるのは厄介だが、この馬にとって左回り1400mはベスト条件だ。

 タイムフライヤーは昨年の3着馬。その後好走がなく、明けて7歳になったのでやや強調材料には乏しい。ただ今回は差しタイプのタレントが明らかに不足しているので、3着候補としては意識しておきたい。

 ヘリオスはこのコースで連勝。8着だった昨年とは勢いが違うので好走してくる可能性もあるが、このレースで逃げた馬は08年タイセイアトムを最後に馬券に絡んでおらず、人気順より着順のほうが良かった馬も2頭だけ。個人的にはちょっと買いづらい。今回は逃げ先行タイプが多いという事情もある。

 テイエムサウスダン、サクセスエナジーといったダートグレードの猛者も、中央のダートではなぜか結果が出ないので今回は買いづらい。それよりはむしろ、2020年のフェブラリーSで6着同着に来ているモジアナフレイバーのほうが複穴として面白いのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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