【早春S予想】このコース、現在のデキ、この組み合わせなら勝ち負け必至
母は主流父系ではない父の血を伝えるファミリーとして活躍
6歳馬ながら戦歴【3-7-0-3】。再三再四のリフレッシュ放牧をはさんで出走してきたハーツイストワール(父ハーツクライ)が、ようやく腰の甘さを解消、しっかりしてきた。
東京の芝コース【2-5-0-1】。着外1回は、4歳春、格上がりで休養明けとなった陣馬特別2400mを2分24秒8(上がり34秒6)で乗り切りながら、0秒2だけ及ばずの5着であり、このコースの2400mならまず凡走はない。
先週の東京芝の時計は速かったが、4走前(昨年2月)の箱根特別を2分24秒2(上がり34秒1)で差し切っているから、多少の詰めの甘さはあっても、現在のデキでこの組み合わせなら勝ち負け必至だろう。
母の父に登場するキャプテンスティーヴ(USA産。父フライソーフリー。その祖父ダマスカス)が気になるが、母レツィーナの産駒はちょっと別。
キャプテンスティーヴは2001年のドバイWCなど25戦9勝(G1・4勝)の活躍馬として日本に輸入され、12年間の種牡馬生活でJRAの重賞勝ち馬はなし。13年に16歳で他界している。残念ながら成功しなかった種牡馬だが、ドバイWCで2着に下したトゥザヴィクトリーの全妹ビスクドールとの間に生まれた牝馬アイスドール(6勝)の一族と、レツィーナの産駒は主流父系ではない父の血を伝えるファミリーとして活躍している。
とくにレツィーナの産駒は、初仔のサヴァティアーノから現3歳のカメハメハタイムまで、競走馬となった8頭はすべてJRAで勝ち、JRAだけで合計22勝もしている。うち3頭がハーツクライ産駒でもある。
近年は、著名な主流父系の血を前面に持つ馬が脚光を浴びる時代だが、必ずしも主流血脈ではなく、わずかにその血を伝える種牡馬が、ささえる縁の下の役割を果たしているケースは珍しくない。ハーツイストワールは、父ハーツクライ。そこで早春Sの2400m向きとなるのは間違いないが、母の父キャプテンスティーヴもまた、10F、2000m級の距離がベストだった。
ワイドエンペラー、レティキュール(父ハーツクライ)を主力に、大半が似たようなハンデなので、少し手を広げたい。