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【東京新聞杯予想】高いスピード能力の血筋に期待

  • 2022年02月05日(土) 18時00分

近年優勢の感がある牝馬を狙う


 賞金別定戦なので、収得賞金が多いと負担重量がきつくなる。GI級のトップクラスの出走や好走は少ない。それも関係し、最近10年、牝馬は16頭の出走で【4-2-1-9】。4割以上が馬券に絡んできた。3頭以上出走の年はすべて牝馬が勝っている。

 今年は近年では最多の5頭もいる牝馬にはマイル巧者が多い。馬券に絡んだ牝馬7頭の人気は順に「8,5,3,6,4,6,3」番人気だった。狙いは牝馬だろう。

 4歳牝馬ファインルージュ(父キズナ)は、桜花賞3着も、秋華賞2着も0秒1差だけ。GI級の実力を備える。だが、まだ戦歴が浅いので収得賞金は多くなく、快走したGIと同じ55キロ(ベースより1キロ増だけ)で出走できる。

 桜花賞の1分31秒2(上がり33秒7)は、超高速の芝なので過信できないが、勝ったソダシはGII札幌記念を制し、2着サトノレイナスは日本ダービー0秒2差(5着)、小差4着だったアカイトリノムスメは秋華賞馬。上位陣のレベルは高かった。

 父キズナは、ビッグレースで好走したので中-長距離型の印象が強いが、芝1800mを3戦してすべて完勝。高いスピード能力もあった。

 同じキズナ産駒マルターズディオサの母トップオブドーラの全3勝はダート1000m。短距離型の典型だった。その特徴(スピード)を削がない種牡馬キズナとの配合により、マイルを3勝している。

 ファインルージュの母パシオンルージュの全3勝も1200m以下のスピード系。ここまでマイル戦「1、3」着のファインルージュは、思われる以上のスピード能力を秘め、本質はマイラーの可能性がある。

 強敵は昨年の勝ち馬カラテ。次いで前走より気配はいい安田記念5着(1分32秒1)の伏兵トーラスジェミニ、上がり馬イルーシヴパンサーのほか、牝馬ディアンドル、マルターズディオサは相手に加えたい。

「きさらぎ賞」は今年、みんな1勝馬。超スローの新馬戦の時計は平凡だが、スケールを感じさせたエアアネモイ(父ポイントオブエントリー)を買いたい。現4歳の全兄エアサージュ(5戦3勝)より素質上位と思える。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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