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ニュージーランドT、阪神牝馬S

  • 2006年04月07日(金) 12時50分
 だいたいはフルゲートに近い多頭数になるのが例年のパターンだが、最近では珍しい12頭立て。これには明確な理由があり、つい数年前までは10頭以上(最多は98年の15頭)にも達していた外国産馬が、今年はたった3頭だけ。外国産馬の輸入そのものも一時よりは大幅に減っているが、経済的な事情もあってハイレベル(高額)の輸入馬が少なくなったことと、将来の展望も開けないようなスピード一色の早熟型を輸入するオーナーが激減したことが大きい。数年前と異なり、現在は外国産馬でも十分にクラシックを展望することが可能になったことも関係する。同じ輸入するなら、シンボリクリスエスや、タップダンスシチーのようなタイプを求めるオーナーが増えている。

 マイネルスケルツィに期待する。500kgを大きく超す馬体で、大跳び。2000m級がベストの平均ペース型と思えたが、初戦はジャリスコライトにスパッと差され、2戦目は東京1800mを1分47秒6の快時計で寸前まで粘りながら、マチカネゲンジにハナ差負け。運が悪かったこともあるが、このスケールあふれる期待馬、どうやらあまり距離は延びない方がいいらしい。父グラスワンダーも本質はマイラーに近いともいえるし、この馬の場合、母の父はミスプロ系のマキャベリアン。

 前走、中山1600mを1分34秒6で3馬身差の圧勝。相手もあるが、明らかにマイル戦は合っていた。翌日の古馬準OPのアクアマリンSが、同じようなペースで1分34秒4。前走の黄梅賞の中身は時計以上に価値がある。

 強力な関西馬がそろったが、早めにも行ける自在脚質と、中山芝1、1着の適性で今回はしのぎ切れると考えたい。

 強敵は、迫力のドラゴンウェルズ。内田博のロジックが本線。頭数が少ない点で怖いのは切れるアポロノサトリだろう。

 西の阪神牝馬Sは、1400mの少頭数ならの狙いが立つのはチアフルスマイル。この馬、全6勝が芝1500m以下だ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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