【スプリングS予想】前走完敗した馬も少なくない今年は難解
確実に成長している馬の最終ステップ
近年、「皐月賞→日本ダービー」に挑戦のスケジュールは大きく変化し、活力の消耗を避ける手法が多くなった。過去10年の皐月賞で連対した20頭には「2月の共同通信杯、12月のホープフルSなど」直前には出走していない馬が「9頭」もいる。
一方、「3月の弥生賞、スプリングSなど」に出走して出走権を獲得、あるいは上昇カーブに乗って皐月賞で連対した馬も「11頭」いる。個性や、最鍛錬して仕上げる育成施設が関係するので、スケジュールの優劣の問題ではない。
しかし、今年のスプリングSは難解。重賞勝ち馬がいないのは珍しくないが、前走で未勝利勝ちの3頭以外は、みんな負けている。それも完敗した馬も少なくない。
最近10年、スプリングSを叩き台にした馬。あるいはここで出走権を得た30頭は、仮に前走負けていても、全馬が4着以内だったという記録がある。明確な敗因がある馬は別にして、確実に成長している馬向きの最終ステップだからだろう。
ソリタリオ(父モーリス)は初距離。さらに初コース、初の右回り。死角は大きいが、初めて重賞シンザン記念に挑戦した前走、力負けではなく、勝ち馬に巧みにインをすくわれて首差2着の惜敗だった。
ここまで5戦【2-3-0-0】。1戦ごとに成長し、馬体重は毎回確実に増えてきた。自在なレースができるので内回り1800mなら距離不安はないと思える。
13日の金鯱賞でジャックドールが5連勝を飾り一段と評価上昇の父モーリスは、5日にはオーストラリアで代表産駒のヒトツ(AUS)が、2500mのVRCヴィクトリアダービーに続きG1・2勝目を記録している。
そう近い関係でもないが、祖母ライラプス(2005年のクイーンC勝ち馬)のイトコには、ノームコア、クロノジェネシス姉妹の母クロノロジストがいる。父方だけでなく、ファミリーにも活力がある。上昇中の勢いを活かし切りたい。相手の主力は、アサヒ、アライバル、ディオ。
「阪神大賞典」は本物のステイヤーが少ない現在、ランキング断然のディープボンド(昨年圧勝)の優位は動かない。長丁場向きステイゴールド系産駒のマカオンドール、アイアンバローズ、シルヴァーソニックが相手。