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日本馬も出走するドバイWCデー前半4レースの見どころ

  • 2022年03月23日(水) 12時00分

馬券販売がないレースもぜひライヴでお楽しみください


 ドバイワールドCナイトの開催が、今週土曜日(26日)に迫っている。

 日本でも馬券発売がある後半4競走についての情報は、netkeiba様をはじめとして各所で充分に提供されているので、ここでは日本では馬券発売のない、前半4競走(アラブ種のレースは除く)の見どころをご紹介したいと思う。

 ダート1600mのG2ゴドルフィンマイル。ブックメーカー各社が横並びで1番人気に推すのが、地元のトップトレーナー、ブパット・シーマーが送り出すアルネフード(セン4、父ドゥバウィ)だ。英国で3戦0勝の成績に終わった後、今季からドバイに在籍している同馬。ダート1600mの条件戦を連勝して臨んだG2アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド2(d1900m)で、勝った北米調教馬ホットロッドチャーリーには5.1/4馬身差をつけられたものの、その後G1アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド3(d2000m)でも3着となるエヴァーファスト(セン6、父テイクチャージインディ)には2.1/4馬身先着して2着を確保。ここへきての充実ぶりが本物であることを証明している。

 昨年のこのレースを6馬身差で快勝しているのをはじめ、このコースで実績を積み上げてきたシークレットアンビション(牡9、父エクシードアンドエクセル)が、2番手評価。以下、北米でこの路線の重賞入着実績があるバンキット(牡6、父セントラルバンカー)、準重賞を含めて芝のレースを連勝中の地元の上がり馬ストームダメージ(セン4、父ナイトオヴサンダー)らが上位グループを形成しているが、このクラスが相手なら、GIフェブラリーS(d1600m)4着馬ソリストサンダー(牡7、父トビーズコーナー)でも引けはとらないはずだ。

 芝3200mのG2ドバイゴールドC。ここはゴドルフィンのマノーボ(セン4、父シーザスターズ)が、前売りオッズ2倍を切る圧倒的存在となっている。

 3歳5月にデビューし、4戦目となったパリロンシャンのG2シャデネイ賞(芝3000m)を制し重賞初制覇。さらに、今季緒戦となった、2月18日にメイダンで行なわれたG3ナドアルシバトロフィー(芝2810m)も5.1/2馬身差で制し、無敗の5連勝を継続なのがマノーボだ。今季の欧州長距離界を背負って立つことが期待されており、ロイヤルアスコットのG1ゴールドC(芝19F210y)の前売りでも上位人気に推されている。

 サウジのG3レッドシーターフH(芝3000m)を鮮やかに逃げ切ったステイフーリッシュ(牡7、父ステイゴールド)が、2番手評価。前走より2.5キロ軽い斤量で出られるのは、好材料だろう。アウェイからアウェイへの転戦は調整が難しいと言われている中、4週間前の好調を維持できていれば、ここも好勝負になるはず。G1愛セントレジャー(芝14F)3着馬で、休み明けで4着だった前走G3レッドシーターフHよりは上積みがありそうなバロンサムディ(セン5、父ハーバーウォッチ)が3番手評価となっている。

 芝1200mのG1アルクオーツスプリント。確固たる軸馬のいない混戦模様だ。昨秋のG1ブリティッシュチャンピオンズスプリント(芝6F)勝ち馬のクリエイティヴフォース(セン4、父ドゥバウィ)、地元の前哨戦G3ナドアルシバターフスプリント(芝1200m)を制したマンオヴプロミス(セン5、父イントゥミスチフ)と、2頭の有力馬を抱えるゴドルフィンは、主戦のウイリアム・ビュイックをマンオヴオプロミスの鞍上に配してきた。ということは、この2頭の比較ではマンオヴプロミス上位と見るべきだろう。

 昨秋のG1アベイユドロンシャン賞(芝1000m)勝ち馬で、G3ナドアルシバターフスプリントは2着だったアケースオヴユー(牡4、父ホーットストリーク)、3馬身差で制したグッドウッドのG2キングジョージS(芝5F)を含めて、この路線の重賞を3勝している仏国調教馬スエザ(牝4、父ナイトオヴサンダー)、前走G31351ターフスプリント(芝1351m)4着のラウダシオン(牡5、父リアルインパクト)らも争覇圏にいる馬たちだ。

 3歳馬によるダート1900mのG2UAEダービー。北米調教馬パインハースト(牡3、父トゥワーリングキャンディ)、日本調教馬セキフウ(牡3、父ヘニーヒュース)という、4週前のG3サウジダービー(d1600m)1・2着馬による再戦というのが、ブックメーカー各社の見立てだ。300mの距離延長に対する適応力が高い方が優位に立つのなら、セキフウの勝機である。

 G3UAE2000ギニー(d1600m)を含めてここまで3戦無敗のアズールコースト(牡3、父ストリートセンス)、G3ウイザーズS(d9F)3着の実績がある北米調教馬ギルディッドエイジ(牡3、父メダグリアドーロ)、LRヒヤシンスS(d1600m)を制しての参戦となるコンバスチョン(牡3、父ディスクリートキャット)らが、3番手グループを形成する。

 ドバイワールドCナイトの模様は、前半4競走を含めてグリーンチャンネルで生中継(26日21時〜26時)されるので、皆様ぜひライヴでお楽しみください。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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